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■ Walk Two Moons/Sharon Creech
『Walk Two Moons (Trophy Newbery)』/Sharon Creech (著) ペーパーバック: 280 p ; 出版社: Trophy Pr ; ISBN: 0064405176 ; Reprint 版 (1996/09/01) 内容(「BOOK」データベースより) アメリカのオハイオ州ユークリッドから、アイダホ州ルーイストンまで、およそ3000キロのアメリカ横断のドライブ―13歳の少女サラマンカは、祖父母といっしょに、家を出たまま帰らない母親に会いに旅にでます。サラマンカは、旅の退屈しのぎに、親友のフィービーをめぐるミステリアスな事件を祖父母に語ります。語りながら、サラマンカは、自分にもフィービーにも新しい発見をしていき、自分の物語は、たくみに綾なされた3つの物語だったことに気づきます。アメリカ的なストーリーのなかで、ひとりの少女が自己にめざめていく過程を、希望をこめて描く、ニューベリー賞受賞作。
なんだか似たような本を読んでしまった。もちろん内容は全然違うのだが、 『The Secret Life of Bees』 にしても、『Walk Two Moons』にしても、女の子が「帰らない母親に会いに旅に出る」といったテーマは同じ。
もっとも、『The Secret Life of Bees』のほうは、原書にしても翻訳書にしても、あのほんわかした表紙からは想像できない、非常に重たい主題が潜んでおり、主人公リリィは、死ぬまでその重荷を背負っていくのだなと思うと、気の毒でやりきれない気持ちにもなるのだが。また、こちらは非常に宗教色が強い。そのあたりを、日本人はどう受け止めるのかなと思う。
シャロン・クリーチは何冊か読んでいて、そのたびに期待を抱いて読むものの、どうも私には合わない作家のようで、毎回失望している。だいたい雰囲気がどれも一緒という感じだし、話に寓意性を感じるのが嫌なのかもしれない。クリーチだけでなく、ニューベリー賞受賞作家は、だいたい合わないと言ってもいいかもしれないが。
しかしその中では、今回の本は一番良かったと言っておこう。ということで、再び失望を味合わないように、シャロン・クリーチはこれで卒業ということにしよう。何年も前に購入しておきながら、ずっと読まずにいたので時期を逸した感もあるが、ともあれ、「読まなくちゃ!」とずっと胸の中にひっかっかっていた本を読み終えて、これまたほっとしている。
上記2冊のような、まるで「これで感動しなきゃ人間じゃないよ」と暗黙のうちに言われているような本は、なんだか同じ感動を強制されているように感じてしまって、居心地が悪い。感想を書くのも非常に辛いのだ。皆と同じように、同じところで感動しましたと書くことも出来るが、そもそも自分の読んだ本の記録であるから、嘘を書いても仕方がないだろう。
2005年07月14日(木)
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