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■ ドラゴンランス セカンドジェネレーション(上・下)/マーガレット・ワイス&トレイシー・ヒックマン
『ドラゴンランス セカンドジェネレーション(上巻)』/マーガレット・ワイス (著), トレイシー・ヒックマン (著), 安田 均 (翻訳) 単行本: 414 p ; サイズ(cm): 21 x 15 出版社: エンターブレイン ; ISBN: 4757714289 ; 上 巻 (2003/04/25) 月刊アスキー(第312号) ドラゴンランス全6巻で語られた「竜槍戦争」(以下本編)から20年後の物語が中編で描かれている。本編続編「〜伝説」のネタバレ的な記述も含まれているのだが、読もうか読むまいか、という逡巡を完全に吹き飛ばしてくれる、驚愕の事実が冒頭に! 「ンなバカなー!」と天を仰ぎたくなること請け合い。(2003年6月号)
『ドラゴンランス セカンドジェネレーション(下巻)』/マーガレット・ワイス (著), トレイシー・ヒックマン (著), 安田 均 (翻訳) 単行本: 340 p ; サイズ(cm): 19 x 13 出版社: エンターブレイン ; ISBN: 4757715161 ; 下 巻 (2003/07/23) 内容(「MARC」データベースより) 謎と興奮に満ちた壮大な剣と魔法のファンタジー。下巻には、若き日のレイストリンを描いた短編、タニス親子とダラマールを巻き込んだエルフ王国の闘争を描く中編、資料ほか、今後刊行予定の「夏の炎の竜」第一部を収録。
(1)キティアラの息子 現役を引退したキャラモンを、ある夜、謎の女が訪れる。彼女が語る驚愕の事実に、キャラモンはタニスをともなってドラゴンに乗るが、その行く先で彼らが目にしたのは悪神<暗黒の女王>の新たなる巨大要塞だった。そしてそこで出会った青年の面影はあまりにも<彼>に似ていた─。
(2)受け継ぎしもの キャラモンの末息子パリンには、愛する両親に秘めた思い─叔父である大魔法使いレイストリンへの憧れ─があった。白・赤・黒の魔術師の総帥達を巻き込んで、明らかになるレイストリンの新たなる邪悪な野望、そして戦乱の予感─そのとき、パリンは?
(3)賭けるか? 世界創世記に神レオルクスによって鍛えられた<灰宝石(グレイジェム)>。<善>をも<悪>をも超えた<混沌>から強大な力を引き出されたその石の謎にキャラモンの3人の息子が挑むが、新たに仲間となった奇妙なドワーフのおかげで事態はとんでもない展開に─。
(4)レイストリンの娘 <大審問>を経て魔術師となった直後の若き日のレイストリンと兄キャラモンは、たまたま止まった宿で奇妙な客と出会う。その素顔を見た後、レイストリンは恐怖といらだちにかられ、猛吹雪の中にひとり飛び出すが・・・新シリーズへつながる驚愕の事実が、いまこそ明らかに!
(5)わが子のために 邪悪な女神<暗黒の女王>につかえる“黒ローブの魔術師”の総帥ダラマール。ある日、彼の元へ、善の体現者であるはずのエルフ王国の指導者たちが訪れる。彼らがダラマールにもちかけた相談とは?そしてその策謀の渦中で葛藤するタニスとその病弱な息子ギルサス─彼らの、そしてエルフたちの運命は?
(6)特別付録『ドラゴンランス 夏の炎の竜』より第一部を収録。また、ヒューマの歌の楽譜、TRPG『ドラゴンランス』用資料「タキシス騎士団〜暗黒の戦士たち」を特別掲載。
この2冊は(というか1冊にまとめたっていいんじゃないの?)、「ドラゴンランス」の登場人物にまつわるエピソードを集めた中編集という感じ。まとまったひとつの話ではない。だが、キティアラの息子とか、レイストリンの娘といった話も出てきて、え!と思わされることは間違いない。
ではキティアラの息子の父親は?・・・まさかタニス?タニスだったらがっかりだなあと思っていたが、男女間のことでも歴戦の強者であるキティアラのことだから、父親候補は数え切れないほどいるはず。しかし、ここには驚愕の事実が。父親は、あの高潔で勇敢な騎士スターム・ブライトブレイドだったのだ。スターム、若き日の過ち。けれども、息子スティールは、スタームの精神を受け継いでいながらも、暗黒の女王の側についてしまったのだ。
またレイストリンの娘は、この世から忘れられた存在であるイルダ族の娘とレイストリンの間にできた子とされる。二人は「ヴァリン」という魔法の絆で、会ったその瞬間からそうなることが運命づけられる。だがその後、母親はレイストリンの目の前から消え去る。彼女は赤ん坊を産んだときに亡くなり、産まれた娘はイルダ族の男が連れ去った。
さらに、タニスとローラナの息子ギルサス(弱々しくて、とてもタニスの息子とは思えない)と、エルフ族の陰謀の話や、キャラモンの息子たちとドワーフのダウガン・レッドハンマー(実はレオルクス)の<灰宝石>を取り戻す話など、タイトル通り「ドラゴンランス」の主要登場人物の子どもたちの話がメインである。子どもたちの話だから、その父親や母親のようなわけにはいかず、まだまだ幼さが感じられるものばかり。これが新シリーズにつながる伏線だとすれば、なるほどと思える。
2005年04月29日(金)
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