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 セレブリティを追っかけろ/ヘレン・フィールディング

『ブリジット・ジョーンズの日記』が面白かったので、続けて同じ作者の本を読んでみた。しかしこれは、「B・J」と同じような面白さを期待して読んではいけないものだった。確かにユーモラスな部分はブリジット的だが、あとの部分は非常にシリアスで、真面目に読まなきゃいけない話だったんだ!と唖然とさせられる。

物語は、主人公のローズィー・リチャードソンが、セレブリティ(有名人)の一人であるオリヴァー・マーチャントと知り合い、挫折してアフリカの難民キャンプで働くようになり、最初は逃避のためもあったが、最後には、そのオリヴァーを含むセレブたちを利用して、難民キャンプを救うというもの。

セレブたちをはじめ登場人物それぞれの性格描写が、多少デフォルメされてはいるものの、明確に描かれていて分かりやすい。しかし、アフリカの場面はかなりシリアスで、最後は感動とも言える思いがした。恋人オリヴァーに、気持ちを持ち上げられ、そして突然どん底に落されるローズィーの苦悩も切ないが、結局名声や人気といったものではない、真の人間の姿に気付いて、アフリカで難民のために身を粉にして働く医師、オロークに惹かれていくローズィーに、ほっと安堵した。個人的にもオロークは素晴らしい人間だと思えた。


2001年08月05日(日)
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