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 「ちいさいロッタちゃん」&「ロッタちゃんのひっこし」/アストリッド=リンドグレーン



リンドグレーンは、『長くつしたのピッピ』の作者。
このロッタちゃんのお話は、映画『ロッタちゃん、はじめてのおつかい』の原作。末っ子のロッタちゃんは、いたずらであまえんぼう。このロッタちゃんと家族の間の出来事を、子供の目から描いた楽しい本。子どもの心理が、大人の思惑を含まずに、生き生きと描かれているのが新鮮。

リンドグレーンは数々の物語を、自分の子どもたちに話して聞かせたとのこと。やはり児童書は、お父さんやお母さんの深い愛情の入ったものが、不朽の名作となるようだ。トールキンの『指輪物語』もしかり、ローリングのハリポタもしかり。本が売れるとか売れないとか以前に、子どもを楽しませたいという純粋な気持ちがあるからだろう。子どもは、そういった本当の愛情を、敏感に感じるのかもしれない。

しかし昔のものだから、訳が少し古めかしい。
ロッタちゃんが自分のことを「あたい」と言ったり、「○○なのさ!」などという言葉遣いをしたりするのに違和感を感じる。おてんばな感じを出しているのだろうが、今の子ども達に、そのニュアンスが伝わるだろうか?そろそろ新訳を出してもいいのでは?

2001年07月07日(土)
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