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■ 人魚の島で/シンシア・ライラント
主人公のダニエルは、おじいさんとカナダのコキール島に住んでいる。友達もいない孤独な少年は、ある日人魚に出会い、その人魚からもらった古い鍵に守られて、大人になっていく。
小さな島での不思議な生活。生と死が入り交じりながらも、いつしかそれが自然のことであると思えてくるような物語。大好きなおじいさんが死んで、一人ぼっちになってしまった少年の孤独や悲しみ、やがてそこから真実を知り、大人になっていく少年の成長の過程が、切なくもあたたかく、胸に迫る。
いつしか少年はひとりぼっちではなくなっている。それを教えてくれたのは、あの人魚だということに気づいたダニエルは、「ありがとう」と書いた手紙を瓶につめ、海に流す。静かな感動。
2001年06月08日(金)
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