ほうじ茶飲話【JOYWOW】
2003年08月21日(木)
美しい言葉
本棚に「すぐに役立つ手紙の書き方」という本がある。 手に取ったこともなければ、開いたこともない。 私の本ではない。多分、NY時代のルームメートが日本から 持ってきていた本なのだろうが、なぜか私の手元にある。 ただこの本、どこを探しても発行年月日が見当たらない。 出版社はつばめ書房。もうないに違いない。
なかの文例集を読んでいると、もう今ではまったく使われない 耳にもしないような美しい敬語や丁寧語がざくざくでてくる。 最初の章の「手紙を書くときの心得ときまり」という項に 箇条書きで9つの注意がある。そのうちのひとつ、 「敬語は正しく使う」を紹介する。 断っておくが、いたってまじめな本だ。
『最近、敬語の使い方がたいへん乱れています。特に奥様方に多いようです。なんでも「オ」をつければよいというものではありません。意味のない敬語の連用はやめましょう』
笑ってしまった。なんという時代のずれ。まえがきを読んでみたら 「最近、電話がいちじるしく普及した結果、手紙をかけない人が 多くなっています・・・・」という一文があった。 いったい、いつ頃の本なのかと探して手がかりを見つけた。 どうやら1959年あたりに発行されたもよう。 なるほど。美しい言葉でつづられた文例ばかりで当然だ。 この時代は本当によかったのかもしれない。 へたな本よりずっとためになる。大事にしよう。
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