私のけむくじゃら |
雨も雪も風も日照も、すべてがあのこを思い出させる。 小屋に雨が吹き込んでいないか、凍えていないか、飲み水がちゃんとあるか、いつも気になった。 もう気にしなくてもいいのだと気付いたときが一層悲しい。 家に帰る曲がり角で、あのこはいつも私の足音を聞きつけて喜んだ。 いまはなんの声もしない。 家に帰るのが苦痛でならない。 私のけむくじゃらはもういない。
赤い屋根のおうちと赤い首輪と赤いリードと赤い毛布。 いつも赤を選んだので、ひつぎに入れる花も赤を選んだ。 あのこがいなくては、家に帰る甲斐がない。 生きている甲斐がない。 虹の橋の袂で、早く会いたい。
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2009年01月26日(月)
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