さいるいう |
たなばたの雨が降る。 天の川が氾濫して、牽牛と織女は逢えない。 だから、たなばたに降る雨をさいるいうというらしい。
わたしは先週、三十歳になった。 焦りがあるといえばある。 昔望んだ三十歳の私に、私は未だ遠く及ばない。
ねえ、わたしは、逢えなくても、ものをくれなくても、きみが私を想っているのだと、気にかけているのだと、心は寄り添っているのだと、たとえ嘘でも幻でも、そう思わせてくれるなら、ただそれだけでいいんだ。 それだけでいいのに。 そう思わせてさえくれたなら。
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2007年08月07日(火)
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