そろそろ動き出すぜ

 平日は母上がパートに出ているので、私は明け方眠って昼頃もそもそ起き出して、冷蔵庫の余りものでテケトーな名無し料理を作ってもそもそ食べています。
 これが最近楽しい。
 ウマイのです!見た目はともかく、味はいい。テケトーに調味料ぶちこんだだけの料理がなぜこんなにも!もしや天才じゃないかと震える日々。
 母上曰く「最近の調味料はよくできてるからね…」だったけど、聡明な女は料理も巧いというじゃないか。フッフッフ。
 仕事をしていた頃は、自宅で口にする言葉は「飯、風呂、靴べら」な封建的家父長制度に於ける典型的な「父親」役だったので、炊事、洗濯、掃除などはソッポを向いていたけれど。
 案外やれるかも知れない。
 見た目は「男の手料理」みたいだけど、味がよけりゃいいじゃないの。



 東京ではもう桜が咲いているという。
 こっちはまだまだつぼみなのにね。
 春がくる。
 私は相変わらず、退職日に電池を抜いた目覚まし時計の如く転がっている。寝そべって過ぎゆく季節を傍観している。私を取り残して季節は巡る。春がくる。私の時間は転がった目覚まし時計の如く止まったまま。
 でもそろそろ動き出すぜ。
 桜は葉桜がいいな。
 今年は一升瓶片手に船岡に行こう。葉桜になる頃に。
 寝そべって薄紅と新緑を見上げて酩酊しよう。
 ぐるぐるまわってきっと愉しい。
 そろそろ動き出すぜ(予告)。
2005年04月05日(火)

メイテイノテイ / チドリアシ

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