ちぎれそうなんだ

 チネ・ラヴィータで「CODE46」(マイケル・ウィンターボトム監督/2003年アメリカ)を。
 脱がないな〜サマンサ・モートンは。アレだけ頑なに脱がないのに、ボディダブルを用いてまで「下半身」を見せる必要があったのか疑問なのですが(頑なに脱がないからこそ、ですかネ?) 、ま、いーや、ティム・ロビンスが脱いでいるから (ォィ)。それにしても面白い映画でした。清水玲子さんやF.K.ディック、一昔前の石原理さんの大好きな世界を想起させて楽しかったです。斯様なのにヨワいんだ、おいら。
 ファンタジーやSFを面白く感じさせるのは、特殊な状況設定ではなく、それらの状況に置かれた人間の思考や選択に共感できたときです。読みもせず(或いは観もせず)「つくりごとだ」「つまらない」とノタマウ人間は少なくありませんが、単に共感する力に欠けているだけなのだと思うのです。どうでもいいけど。





 エート、母上に云われたから、というわけではないのですが、病院に行ってきました。
 結論から云えば、「うつ病」という診断。抗うつ剤と睡眠薬を処方されました。
 ショージキ、メンタルヘルスなんて自分とは一生関わり合いのない世界で、心根のヨワいひとがかかるものだと思っていました。しかし精神科医に聞いた話によると、胃に穴が空いたり(=胃潰瘍)、髪が円形に抜けたり(=円形脱毛症)と、ストレスの出方は人それぞれで、私の場合は脳内のセロトニンとやらが減る病気(=うつ病)として出たと、単にそういうことらしいです。この際胃潰瘍や脱毛症と同じ「ビョーキ」と割り切って根気よく治療していきたいと思うのです。
 サテ、原因と考えられるのは、ひとことでいえば、「会社に行きたくないよう!」と、ま、そういうことなんですが、斯様な感傷を理由に仕事を辞めたり休んだりすることは何よりも自分に許せそうにない。やはり「がんばる」しかないのだと、諦めではなく割と前向き且つ合理的に考えています。
 や、だいじょぶ。思ったより元気です。軽症なのかもね。
 ときどき職場の前で足がすくんで動けなくなったり、職場で泣き叫びそうになったりするだけで、そんなのって「うつ病」という名前がなくても、誰にでも起こりうることなのではないだろうか、と。アレ?違う?他人になったことないからわかんねーや。

 母上には病院に行ったことも内緒にしています。心配をかけたくないし、云っても解決するものではないし。そんなことを云い出せばここに書くという行為も解決に直結するものではないのだけれど、日記を書くという作業は良い方向へような気がしています。
 それにしても、かつて私は仕事が好きだったはずなのに、生活のためと妥協していやいや働くような人にだけはなりたくなかったはずなのに、一体どこでどう道を違えたのだろうか、ネ?


 イロイロと、イロイロなものがちぎれそうなんだ。




十月の乱読覚書

・「生存者、一名」(歌野晶午/祥伝社文庫)
・「イン・ザ・プール」(奥田英朗/文藝春秋)
・「空中ブランコ」(奥田英朗/文藝春秋)

 そうそう、思い出した。八月の乱読覚書、忘れていた一冊は「空中ブランコ」でした。祝・映画化!というわけで再読。しかも脚本&監督が三木聡さんだというから否が応にも期待が高まるというものです。
 シティボーイズの面々がカメオでも出演してくれたら楽しいなァ。或いは生瀬勝久サンとか。ちなみにDr.イラブは松尾スズキさんだそーですヨ。
 と、まだ観ぬ映画のことばかり書いてしまいましたが、小説は非常に面白いです。
 
2004年11月01日(月)

メイテイノテイ / チドリアシ

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