うらやまスィ〜 |
数ヶ月前のことだけど、確認したいことがあって、『ハムレット』の映画を繰り返し観ていた。 オリヴィエ版、ブラナー版、アルメレイダ版と観たけれど、TSUTAYA仙台駅前店にはコージンチェフ版とゼフィレッリ版がない。いずれも廃盤とのこと。レンタル屋は大きければいいというものではない。特に新しいレンタル屋では廃盤のビデオはまず手に入りませんからね。 諦めかけていたところ、妹が近所のレンタル屋でゼフィレッリ版を見つけてきた。
まあ、そんなわけで、早速妹とビデオを見ることになったンですが。 うきうきしながらビデオをセットするワタシに、妹が言った。
「ところでハムレットってどういう話?」
激しく動揺。 ど、どうしよう?いや、どうしようもないのだが。
いま考えると仕方のないことなのかも知れない。 ワタシ達が通っていたガッコは、朝鮮語の時間に朝鮮語訳のリア王を一部だけ習っただけだった。それもチョーつまらんところで、チョーつまらんままに終わるのだ(しかもワタシの年は学期末でカットされた)。
モーレツに妹が羨ましくなった。 ワタシは最早、『ハムレット』の結末を知らずに『ハムレット』を観ることは出来ないのだ。
そんなことを思い出して、昨日の日記になったわけなんですが。 とにかく、『ハムレット』の内容を知らないという彼女が、生まれて初めて触れる映画が、このゼフィレッリ版で良いものだろうか? もしワタシが『ハムレット』の結末を知らずに観るとしたら? 悩む。約10秒ほど。 そして再生ボタンを押した。
まあ、なるようにしかならない。
映画そのものはなかなか宜しかった。 この豪華キャストのゼフィレッリ監督作品がなんで廃盤なんだろうね? ま、いいけど。 この後に『ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ』を観たら面白く観ることができるかも知れないな。
まあ、ともかくこの日、妹と話していて、自分が『ハムレット』が古典だからといって、ほかの『ハムレット』との相対評価で観ていたかも知れないということに気付いた。
さて、初めて『ハムレット』を知った妹の感想はというと…
「おもしろかったー。残酷だねー。皆殺し?あはははは」
これでよかった…のか…?
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2002年07月17日(水)
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