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2004年10月29日(金) 投げる

学生のころのバイト先は、北海道が発祥の居酒屋だったため、北海道出身の社員がいっぱいいました。
大学に入ってすぐにその居酒屋で働き出した私は、彼らの標準語とは少し違う言葉が大好きでした。

「わかるっしょ、そのくらい」
「やめれ、やめれ!そんなこと」
「これ、投げといて(ゴミ箱に捨てておいて)」

などと、北海道弁で仕込みを教えられた私。
1日のほとんどをその居酒屋で過ごしていたため、いつの間にか私も「するっしょ」や「投げる」などと使うようになっていました。

そのほか、語尾が少し上がったり、忙しくてどうしようもないときに「わやだ、わや」とつぶやいていたり。
さすがに「はんかくさい(ばか)」や「手袋をはく」などは使いませんでしたが、「しゃっこい(冷たい)」はときどき口からこぼれることがありました。

だから、北海道に行ったときは、それほど違和感なく、彼らの方言を耳にすることができました。

でも、ただひとつ。
いまだに違和感があることがあります。
それは、電話をかけるとき。
たとえば、山田さんが中村さんに電話をかけたとすると、

「もしもし、中村さん? 山田でした」

………。
なぜか、自分の名前を名乗るときに「○○でした」と過去形にするようです。
そういえば、北海道の人は丁寧語を話すときに、けっこう過去形を使っています。
郵便局で切手を買うとき、「50円切手20枚でよかったでした?」などと言われたときは、かなり違和感がありました。

少し前に話題になった「よろしかったでしょうか」という使い方は、これまた北海道発祥の「つぼ八」が東京に進出してきたときに使われていた方言が、そのまま飲食業界の用語になじんでいったとか。

江戸時代の終わりから、全国津々浦々から集まった北海道人。
いろんなところの方言が混ざり合って融合していった比較的新しい方言なのでしょう。

先日、北海道の友から初雪のしらせが入りました。
北の大地、これから「しばれる季節」が来るのでしょう。


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