紫
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仲の悪い兄妹、と思っていました。
よくけんかをしては、泣かされていました。
反抗期のころの兄には、近づくのも怖いくらいでした。
それでも、私はよく兄の真似をしていました。
音楽や映画にしてもテレビ番組にしても、ゲームにしても本にしても、兄が興味をもつものは、自然と私も興味をもちました。
その逆は、けっしてありませんでしたが。
世間のいろんなものが、直接ではなくて、兄というフィルターを通じて私のなかに入り込んできたように思います。
だから。
急に「一人」になったとき、私を守っていたフィルターがなくなったとき、私のなかに屈折した自立心と、頑丈な壁ができたことを、今もはっきり覚えています。
まだ、私には養われていなかった判断力と決断力が、急に要求されはじめた毎日に疲れたからでしょう。
さすがに今はもう、フィルターを求めることはありませんが、それでも、たぶん、今も兄が興味をもつものは、納得はせずともだいたいは理解できると思います。
それが「兄妹」なのでしょう。
仕事の手を休めて、ふと目の前のカレンダーを見ました。
「お誕生日、おめでとう。
一歩一歩をたいせつにできる1年になることを
祈っています。
妹より。」
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