紫
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かなしきは
小樽の街よ歌うこと
なき人々の声の荒さよ
という、石川啄木の短歌があります。
啄木が小樽に住んでいたときに詠んだ歌です。
その歌碑が小樽のちょっと小高い丘の上にある「水天宮」に立っています。
私は、小樽の街が海に向かって見渡せるこの水天宮が大好きです。
二十歳のころ、一人旅では初めて小樽を訪れました。
石川啄木の好きだった私は、この歌碑を見ようと水天宮を訪れました。
この歌の「かなし」は、「悲」ではなくて「愛」なんじゃないかな。啄木は、小樽の街と人を愛していたんじゃないのかな。
この水天宮に立ったとたんにそう思いました。
マイナスのツンと澄んだ空気の向こうに広がる街と港、そして海。
あの時に小樽の街に感じた気持ちは、今も変わらず私のなかに残っています。
街の様子もお気に入りだった宿もすっかり変わってしまったけれど。
この水天宮だけは、当時のまま。
そのまんま、です。
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