|
|
■■■
■■
■ 蝶の標本。
震える手を握りしめて 下さい
今ここに在る ちっぽけないきものを。
言葉など欲しいわけじゃないんです
ただ抱きしめて 不安を取り除いてくれるひとなら
本当は君じゃなくてもいいんです
本当に愛してしまったのは あの方だけなので
他には何も要らないのです
なぜ 誰かと寄り添って 生きていかねばならないのでしょうか
手を取り合って助け合うことに 深いものを背負わなくてはならないのでしょうか
私が欲しいのは ただその手と 温もりであって
あの方以外なら どの人も同じでしかないのでしょう
それを知っても狂わないで居られる というのなら
貴方は私を愛してはいない 私は貴方には返せない
愛は無限に残酷で 甘い蜜のように誘惑する 魅了されしは愛の華 狂わばもろとも擬似的愛の向こう側に 限りなく楽園に近い 苦しみの日々にたむけるは蝶
その花の毒気に 酔いしれる前に
××××アゲル。
美しいままに死の仮面をつける 標本の中の蝶。
見つめ続けるだけで 飼い殺しにする気なの?
ならばこんなガラスの棺 叩き割って羽ばたいていくわ
もう貴方の手には届かない場所へ
2001年08月05日(日)
|
|
|