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■ 甘い蜜
曖昧にごまかした 笑顔は 苦い味がした
黒い染みが だんだん大きくなって 頭をもたげて 俺を見ている
振り払うように なぎ倒す 重い音が床に響く
別に何も感じていない 不安も焦燥も罪悪感も ただ夢見る地へは たどり着けない
黒い染みを蹴散らした
俺の足に 腕に 飛び散った
チリチリと焼けるような痛み 消える事の無い黒い飛沫に
君が触れると それが和らいだ気がした
苦い思いを噛み殺して
俺は 笑ってる。
痛みは減らない 現状は何も変わらない 苦しみも切なさも 憎しみも何も消える事はない
それでも 酷く 「幸せ」で
― 知らなければ 一生知ることなく その名も知らずに 生きていけたのに
残酷なまでに甘い世界が 狂おしく愛しいものだと知る。
2001年06月14日(木)
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