椰子の実日記【JOYWOW】
2008年07月21日(月)
「しろばんば」の夏

葉山の夕焼け。
毎年夏になると無性に読みたくなる文学作品があって、 井上靖さんの「しろばんば」だ。 こういう話をすると、世代に関係なく、たいていの 人が知っているのもうれしい。しかも、反応がだいたい 同じで、「あ。おばあさんと旅行に行くんですよね」。
最初に読んだのは小学生の頃だ。 偕成社という出版社が企画した、日本文学選集があって、 赤い表紙のそのシリーズは、大好きだった。 生まれて初めて自分で買いに行った本も、その中の 「坊つちゃん」だった。ほかに、「コタンの口笛」 「吾輩は猫である」(上中下)「路傍の石」など。
それ以来、自分の中にある「夏の少年」を心の中から 湧き出してみたいとき、手に取る。いまぼくが持っている ものは講談社版、大人になってから買ったものだが。
今日のような夏の午後は、「しろばんば」と一緒に 海辺へ、出よう。
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