椰子の実日記【JOYWOW】
2003年11月21日(金)
決断した背中
雨の福井。仕事で急にペンが必要になったので、 ホテル近くのファミリーマートに寄った。風はない。 土地により同じファミマでも品揃えが違うのが興味深い。
子供の声。視線を飛ばすと五歳位の男児だ。 時刻は夜8時半。何かと話しかける母親は香水ぷんぷんの 二十代前半とおぼしき若さ。かかとの高いブーツと毛皮 だ。どう見てもお水。乾き物とソフトドリンクなどを選び、 レジへ。
ぼくは後ろに並んだ。ト、子供が、レジに置いてあった サンプルのケーキにかぶせてある透明のケースを上げ、 指に取ってなめた。昭和の子供ならともかく、平成のこども がそんなことするかあ? と驚いた。驚くと同時に彼の一帳羅 の服装に気がついた。そうか今日は七五三だったんだ。 母のキメ服も、それか。レジの声。「20,017円になります」 ナニ、二万円? コンビニで二万円? 母は茶封筒から一万円札を三枚出した。 「3万円からでよろしいでしょうか」 しげしげと見た。決断した女の背中だった。 さっき息子が指でケーキをなめた理由もこの封筒でわかった。
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