椰子の実日記【JOYWOW】
2003年08月13日(水)
拡大志向は、違うと思う
ある大企業二代目の本を読んでいて、ついつい鼻白んで しまう。一つには、彼が「ではの守」だということ。 留学してMBAを持つ彼の話は「アメリカでは」ときて、 そして「だから日本は遅れている」。この論法は既に 80年代、マッキンゼーなどのコンサルタントが盛んに言い、 現在となってはいい年をした大人が言うべきことでは ない、という認識ができあがっているはずなのだが。 第二点は、彼のあくなき拡大志向である。海外展開 を論じながらも、利益は現地に還元し、日本の本社は 吸い上げたりしない、という。これにもざらつく。
・拡大志向の理由がわからない 「本社が吸い上げます」のほうがよほど正直で、人間の 気持ちに素直である。偽善を感じる ・「遅れている現地を繁栄させる」という、アメリカの 大きなお世話グローバリズムのにおいがぷんぷんする。
グローバリズムについてはおくとして、拡大志向で 成功した企業はかつて一つもない。ダイエーしかり、 マイカルしかり。マイクロソフトも、顧客のaffinity を勝ち得ているかというと別の問題だ。
なんだか、本当にピントがずれている気がする。 久しぶりにケーブルTVで再見した91年の映画『波の 数だけ抱きしめて』の登場人物たちは、茅ヶ崎で 小さくやっていたFM局を、湘南全域に広めたい、と 動く。起業家の陥る拡大志向である。間違っている。 そして最後、荒れ果てたFM局が画面に映る。 起業家の拡大志向の末路を暗示している。
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