椰子の実日記【JOYWOW】
2003年03月11日(火)
ふたやまの男
人生二山の時代ですよね。いや。二つじゃ足りない人も いらっしゃるかもしれない。ともかく、寿命が延びたし、 会社も頼ってられない。知ってました? 定年の55歳制度 というのは、昭和10年代に作られたらしいですよ。当時 の寿命から換算して、「余生」が4、5年と。これなら 退職金も余生を過ごすのにたっぷりの額だったのでしょうね。 でも、ちょうど65歳以上を老人と呼ぶのも既に実態に合わない のと同じく、55歳定年なんていうのも、実態に合わない。 しかし、この定年議論はあまり意味がないですね。 一つの会社にずっといつづける、という人そのものが 少なくなったのだから。
江戸時代は人生50歳でした。彼は、婿入りした先の商家 の資産を、現在の貨幣価値にして3億程度だったのを、 商才生かして70億にまで育てた。随分あこぎなこと もやった結果らしいですが。そして、50歳で隠居。 江戸に出て高橋至時に師事し5年間天文学を学んだ。 56歳から歩いて日本の測量を始めた。なんとそれから 17年。72歳になるまでに約35,000キロを踏破した。 日本の海岸線の長さは旧ソビエト、オーストラリアに次いで 世界第三位です。 彼の作った地図が日本唯一の地図であり、明治30年代まで 実際に使われていました。
His name is 伊能忠敬. 現代に通じる、「ふたやまの男」です。
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