椰子の実日記【JOYWOW】
2003年01月27日(月)
選び取る
マイケル・J・フォックスの自伝『ラッキーマン』 (入江真佐子訳)は、ここ数年の中でベストに 入る「ほんもの」です。哲学書といっていい。 昨日のお父さんのエピソードも、この本から 戴きました。
------------------------------------------------ パーキンソン病のことはぼくにはどうすることも できない。だが、アルコールはそうではなかった。 ここでは、少なくともぼくは選択することができた。 で、あの日、ぼくは選択をしたのだ。ぼくがその 選択をする手助けになったということで、ぼくは 初めてパーキンソン病に感謝した。この病気が与え てくれた「贈り物」のひとつに、自分の残りの 人生がはっきり、くっきり見渡せるということが ある。パーキンソン病が人生のさまざまな面をどん どん支配していくという残酷な仮定のおかげで、自分が まだ自由にできる分野があるありがたさがわかって くるのだ。パーキンソン病はいやおうなく、患者の自由に なることとならないことの区別を、そして患者がまだでき ることは守らなければ、ということを教えてくれる。 つまり、アルコールはやめなければならない、という ことなのだ。 --------------------------------------------------
私たちは、病を得るなど「自分ではコントロールできない」 壁にぶち当たるまで自分の人生には限られた選択(option) しかないことに気づきません。
いや。「限られた」というのではないですね。
選び取る、という、積極的な行動を取ろうとしない。
この本から多くのことを学びましたが、「選び取る」 ということも、その大きな学びの一つです。
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