埼玉県立近代美術館で、名古屋芸術大学生によるフレスコ画の制作過程実演とトークがあった。 「高橋久雄ひとすじの道」という展覧会での催しだった。
フレスコは、土台、たとえば壁に砂と消石灰を混ぜた漆喰を何層か塗り、そこが乾かないうちに水で溶いた顔料を絵の具に、描いていく技法だ。 乾燥するときに絵の具をしっかり吸い込むので、ほとんど退色しない。 欧州の教会の壁画を思い出して欲しい。 あれである。
高橋の小父は、その修復の(12世紀から15世紀だそうだ)エキスパートだが、一方で、修復する課程で得た技術を用いての表現・創作活動も平行して行っている。
いまでは廃れかけた技術を、現代の表現として再現してみせるのだ。 学生たちは、その技術を学んでいる。 その課程は、見ていて大変面白く、自分でもやってみたくなったほどだ。問題は、根気のいる、丁寧さを要求される芸術であるということか?
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