気がつくと、星や月のことをよく書いているみたいだ。 夜が好きだからかもしれない。
星や月の好きなところはよく見えるところ。 太陽のことはあまり考えない。 あるけれど見えない。明るいなあ、と感じるのは見ているのとは違う。
だんだんに彼女の思い出にまつわる余分なものを捨てている。 おそろいの靴下とかパジャマ、交換したセーター、形見わけでもらったコート、マスカラ、香水。 後悔や恨みや怒りのような感情のなごり。
最後には、好きだったという記憶と なくならないさみしさが残るんだろうなと思う。 それは夜空にはっきりとみえる月や星みたいだ。 生きて在ることは圧倒的でまぶしくてたぶん太陽のようにそのものを見ることをさせない。 明るくて暖かいと感じることで、太陽はあると疑うことなく信じているように。
朝日や夕日が時々この世のなによりもきれいだとたまらなく身を投げ出したいようにさえ思うのも、圧倒的なもの 太陽そのものの姿を見たと思える瞬間だからなのかもしれない。
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