Kin-SMA放言
もくじ昨日のこと明日のこと


2005年03月08日(火) 備忘録2

『荒神』(青山劇場)

V6最後の男・森田剛の初舞台作品は、恵まれすぎなほど恵まれたと言える。

面白くないわけがない。

だがしかし、中島かずきさんが「森田剛ファン」を意識しすぎたのが少々裏目に出て、新感線作品にしては短い一幕もの(2時間少々)であること、設定がやや童話的なことが、客席に少ないとは言えない新感線ファンにとっては食い足りなさを残した気がした。

途中、「あれ? これで終わる気?! まじで?!」というストーリー展開となり、さすがにそこでは終わらなかったのだが、いつもの新感線なら、もっと「いやいや、まさか(ニヤリ)」とさせてくれるのに、本当にそこで終わりそうなシノプシスの脆さを感じさせたのが意外だった。

ぼく自身、ごぉのファン層がつかめていないので(一緒に行ったのはごぉファンだったが)「ここまでストーリーを幼くしなくても」と感じた(それでいて、最後まで観ると「やっぱりコクがあって面白ェやー!」となるから、中島&いのうえコンビは大好きなんだv

プログラムを読むと、中島さんは中学生女子を対象として今回のストーリーを組み立てたらしい。

そういやいつもなら必ず出てくる、「いい女(色っぽい+賢い)がバカ男を手玉に取る」シーンや、「主人公は基本的に粗暴でスケベ」という設定がなかった。主人公・ジン(←ごぉ)のキャラは、新感線作品だと『犬夜叉』(これの脚本は戸田山雅司さんだし、元々高橋留美子氏の立派な原作がある)に一番近い。単純バカだが正義感が強く憎めない。

でも、それならそれで充分だし、むしろ、たまにテレビでごぉを観てるだけの人にヤツの魅力を一番良い印象でぶつけるには最良のキャラだった。長年閉じ込められていたツボから「うっきゃぁあ〜!!」と飛び出て大暴れする登場の仕方は、『西遊記』の悟空にも近いし(悟空はどスケベキャラだったが)、ぼくの「森田剛」へのイメージを120%裏切らない爽快感のある設定だった。

新感線の殺陣は「日本一見た目が派手で主人公がカッコ良く見える」というハリウッドに持って行きたいくらいクオリティの高い殺陣なのだが(川原さん、今回もお疲れさまです)、ごぉも「ジャニーズ随一のアクロバットグループ=V6」の一員のプライドをかけて(^^ゞ よくやっていた。でも、それでもまだ周りのJACの皆さんと冷静比較しちゃうと、わずかに動きが鈍かったり、剣を思いっきり振り切れていなかったり(←これは明らかに“怖がってる”証拠)するところが目について残念だった。でも、初日が開いたばっかりだし、慣れてくればきっと動きもスムーズになるだろう(むしろ、ちょっと慣れて油断が出るのが怖い。気をつけてね)

新感線のメンバーに関しては、いつもどおり何も言う必要はなく(とにかく橋本じゅんの天才っぷりはとどまるところを知らず/爆)



ごぉ以外の外部出演者について。


山口紗弥加。非常に可愛かった。

新感線作品では、この「つなで」みたいなキャラは、得と言えば得なんだが、それでも立派だった。山口は色気が全くないところが武器なコであるが(こら)、年齢を考えると(こら2)この可愛さは単純に自分のキャラだけでなく、ちゃんと演技力で表現していたのだと想像できる。

彼女に関しては、舞台デビュー『二万七千光年の旅』でとっても素晴らしかった印象が強く(そういや、この作品ではミヤケンと共演してたな)、やっぱ中性的な役が合うんだろうなとは思う。テレビドラマで、ワキの方でなにやら微妙な存在感(つまり、同期の矢田ちゃんなんかと違って“主役になれない”←コ、コラァ〜ッ/大汗)を醸し出している山口を観てると、なんかもったいないと思えるのだが、映像で観ると確かにそんな程度の存在感なので(おいおい/汗)仕方ないのかもな。


田辺誠一。

支配者オーラを醸し出してしょうがない、というキャラを演じているのに、ぼくにはそう見えなかったってのは情けなくはないだろうか(うわー、キツイ)

こういう人って、近くで見るとすごくいい男なのに、1,000人以上入るコヤで見ると、オーラが後ろまで届かない(でも一応ぼくは今回一階席のど真ん中=タテにもヨコにも=で観たのよ)ってことがままある。細部は美しくても、全身から“ナニカ”が出てないのだろうな。その“ナニカ”がないと、舞台の人にはなれない。でも、どうせ細部は美しいんだから、映像の世界で世のおなごをうっとりさせてればいいと思う。ぼくも時にはそういう俳優さんを欲して映画やドラマに没頭することがあるのだから、ぼくのこの意見を、舞台オタクの「舞台>映像」意見として捉えないでくださいね(誰に念を押してるのだ?)


緒川たまき。

新感線作品によく登場する“神秘的美少女”キャラの代表のような役だったのだが、完全にムリ(おーぃ・・・/激汗)

まぁ、こういう役は、どんな客からも絶賛される女優を捜し出すこと自体がまず不可能なのだが、それでもさ・・・緒川たまき・・・(いいじゃん! もう!)

この役にふさわしい美貌かどうかは、それこそ人によって全然意見が違うと思うから、そこには目をつぶるよ。でもさ、あまりにもセリフ回しが・・・(−−;)



まだ多分進化し続けているであろう舞台なので、もう一回ぐらい観たいんだけど、今回はジャニがらみだし、もうチケットは手に入らないであろう。事前に新感線サイドに根回ししとけばよかった(T_T)

実際、前日から徹夜で仕事して(あ、小一時間寝たっけな)、当日もギリギリの時間まで昼休みもなく仕事してから観たのに、全然眠気を催さなかったことを考えると、ホントに面白い作品だったと言える。

ただし、今年サイアクの花粉症の症状が出て、2時間でポケットティッシュ6パック使った(T△T)°°°脳みそが全部流れ出ちゃうかと思ったよ(涙)

よって、帰宅後念入りに洋服をブラッシングした後、入浴して就寝。


ておどる 【2006年以降に書いた日記はこちら】てくてくミーハー道場