Kin-SMA放言
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2003年06月22日(日) カラダ全体金銀財宝

きんきっずらばーの皆さん。

今日は、すみません。きんきっずのお話はお休みです(タイトルで、『堂本兄弟』つよっさんのことだと思って来てくださった方、ごめんなさい。『兄弟』の話は明日にでも)

(ちなみに、八乙女クン検索でここに来てしまった方は、コレで飛んでくだされ→

あ、姑息に一言。

『元カレ』の予告編、観た。BGMはB4(The Beatles)なんですね(観る気分が浮上)

主題歌はKinKiという話だけど、「心に〜」ではないとか。・・・なんで引っ張る? TBS。




←いや、多分慣れてないだけだ(−−;)




で、今日のタイトル、一体誰のことかと申しますと。

坂東玉三郎丈その人でございます。

ええ。生きる芸術品と言ってよろしいのではないでしょうか(今さらぼくが言わなくても、既に言われてるけどね)





『六月大歌舞伎』(昼の部)(歌舞伎座)

昨日調子に乗って朝っぱらまで日記を書いていたので、案の定、序幕には大遅刻。あっさりステ。

だいたい、昼前から『一谷嫩軍記』なんて濃ゆい演目、やるなよな〜。

序幕に丸本物なんかやって、客を疲れさせてどうすんねん(しかも、芝居がまた濃ゆい高麗/略)
        ↑
役者が違ってれば観たかも(こら)。でも玉織が勘太郎だったのに捨てたんだから、やっぱ眠気には勝てなかったんだな。



で、楽しい『棒しばり』から参加。

ソメ(市川染五郎)とお兄ちゃん(中村勘太郎)のコンビって、ぼく、前に観たつもりでいたんだけど、今年の博多座が初演なんだって。今年は博多座まで追っかける情熱なんかなかったはずだから(福岡ドームにはひょいひょい行ったのにね〜←皮肉)、やっぱり初見だったのかな。

と思って上演記録を見たら、ソメの次郎冠者を三越で観てたのね。太郎冠者はハッシー(中村橋之助)だった。

これもすんごく楽しかった記憶があったし、今日は大好き勘太郎の太郎だからますます期待したんだが、前半は思った程じゃなかった。酔っぱらって大タップ(笑)大会になっちゃうところは良かったけど。

末広(扇)のくだりは、さすがに拍手喝采だったし。

・・・勘九郎×三津五郎のが、また観たいね・・・(このコンビは、当代では世界一だろうな、たぶん)。パパ(勘九郎)が杯を足に挟んで持ち替えるところなんか、もーおかしくて可愛くてたまんなかったもんね。



『葛の葉』

ジャック様(中村雀右衛門)は・・・狐だったのだね!(何言ってんの?)

納得! でなけりゃ、御歳82歳であんなに可愛いわけないもん!

なぞと言いつつ、寝不足がたたって、途中ちょっと失神(←馬鹿者!)

・・・ごめんなさい(T_T)

でも(やはりあの御歳で)20秒の早替わりはスゴイ! やっぱり狐だったのね(こんな感想しかなくて、情けない)

ラスト、花道の引っ込みのあでやかなことったら。

狐は狐でも、九尾の狐なのかもしれん(なんか、だんだん失礼な方向へ・・・)



『藤娘』

あのね。言っとくけど、ぼくは昨日今日玉さんを見始めたわけじゃないですよ。そりゃあ基本はミーハーファンですよ。でも、キレイならそれでいいとか、“玉三郎ブランド”に酔っているそんな客じゃないと自負しています。良くないときは(そんなのめったにないけど)良くない、とちゃんと言いますつもりです。




(T−T)宇宙人だぁ〜〜〜この人。

いや、妖精? アンドロジェニー?

とりあえず、人間じゃないでしょう。

Do本こういち王子を30センチメートルの距離で観た綾小路セロニアス翔やんの気持ちが、分かる! 分かるよ!

この人、
羽根(といっても、天使の白い翼じゃなくて、妖精の薄い半透明の羽根)があるもん!

歌舞伎座の三階席から見ても、分かったもん(T_T)
←なぜ泣く? いや実は、観ながら本当に涙出てきたの。玉さんを見て泣いたのなんて、芝居に感動したのを除けば、ホントに初めて。そんだけぼくは冷静なファンのつもりだった。



自分でも、なんで今日の玉さんにそこまで感じ入ったのか、分からないんだけど(1月の『道成寺』でも同じようなこと言ってるな・・・今見たら(^^ゞ)、

何かが、降りてきたのじゃ、ないんかね? そう思えてならない。

今回の『藤娘』は、他の人もやってる六代目型(いつもは玉さんもコレ)じゃなくて、ル・テアトルでやった新型バージョンだそうな。屏風が三つ並んで、何となく「踊りの会」の雰囲気。

その屏風の陰から、ひょいっと現れた時には、

キンキラリン♪

とSEが聞こえそうな勢い。ティンカーベルみたいに。

なにしろ、足音がしないのよ、この人(いや、三階席だったけどね、確かにぼくは。そういう意味じゃないです)

いつもの玉さんの『藤娘』には、ぼくは、むかし実家に飾ってあった日本人形(祖母の持ち物)が、ガラスケースから抜け出してきて踊ってるみたいな感想を抱いていたのだが(それもなんかスゴイが)、今日のはまたそれとも違って。

ああぁ〜、もどかしい。どんなに書いても、坂東玉三郎の藤娘を表現できないっ!!(;;)



すばらしい肉体表現者の前には、言葉は無力である。ちょっと哀しいな、それが。

しかしなぁ・・・こんなスゴイ芸術品を、歌舞伎座行ってウン千円出せば、けっこういつでも観られるって、とてつもなく幸せなことだってのを、ぼくはすっかり忘れていたね。ありがたいことじゃあ。

この時代の日本人に生まれて良かった。
     ↑
まぁ、江戸時代に生まれてても、それはそれで良かっただろうし(八代目團十郎が観られたかも)、イギリス(シェークスピアの初演が観られたかも)やオーストリア(モーツァルトが指揮する『魔笛』が観られたかも!)に生まれてても、それはそれなりの幸福があったろうけど。でもそれじゃKinKiに出会えなかったもんね(^^ゞ



え? 『鈴ヶ森』? ・・・あぁ、まあまあ良かったね(そっけない!)若い役者(今回ソメソメ)は、黒の着付けの方がスタイリッシュで良いと思う。なかむらや(勘九郎)のひわ色は、すんごく可愛いかったけど。

てわけで、今日はおしまい。

『堂本兄弟』、けっこうツッコミどころがあったんで、明日掘っていこ(←これもツボ/笑)


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