Kin-SMA放言
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2003年02月07日(金) |
役者の肉体(『ストレイザー』サンシャイン劇場) |
タイトル周りをちょっとだけ変えてみた。
たったこれだけ変えるのに2時間もかかってしまったので、今日書くつもりだった『ストレイザー』(腹筋善之介&アーモンドアイ プロデュース)の話は、明日更新するよ。
でも明日は『エリザベート』プレ千穐楽なので、とんじゃう危険性がいっぱい・・・
ま、いつかは必ず書くよ(頼りな〜)
※以下、3月1日に更新しました。
『ストレイザー』
ピスタチオ解散以来、NHKテレビ小説にチョイ役で出ているのを目撃したり、『エレファントマン』に出ているのに偶然遭遇したりで、全くダメダメファンだったぼくが、久々にきちんと腹筋ちゃんの舞台に出かけた。
内容は、あんましピスタチオと変わんねぇって感じだったけど(こら)
役者が多いんでびっくりした。ピスタチオは、客演入れても10人ぐらいだったのに、今回は26人。それでもお約束の“一人二役”が何人かいて、楽しかった。
そして、最大の特徴は「セットがない」 別に、「予算がない」のが理由ではないはず(き、禁句か?)
これは「役者が思いっきり演技するのにジャマだから」あえてなくしたとぼくはとった。
もちろん、物語の設定上、どんなセットを組んでも100%表現不可能だったからであろうが。でもそれより、むしろ積極的に「なくした」と思いたい。
それだけ「役者の動き“命”」みたいな舞台だった。
そして、「役者とは、肉体表現者なのだ」ということを、これほど端的に教えてくれる舞台に、久々に出会った。
腹筋ちゃんの肉体表現には、よく「パワーマイム」という単語が当てられているんだが、「マイム」っていう割りにはやたら説明セリフが多いとぼくは思ってる(笑)。どっちかというと、コントに近いのだ。落語にも似ている。噺家は、扇子と手ぬぐいだけですべての小道具をまかなうのだが、腹筋ちゃん(ピスタチオがそうだったし)の場合は、一切小道具も持たない。すべて自分の動きで表現する。 ただし、その「動き」は、本物のパントマイマーのように精巧ではなく、どっちかというと力業でごまかしてる(笑)感じ。
ところがその「力業」が、やけにこっちに訴えてくるのだ。
裸一貫で勝負してる感じ、というのだろうか。
点が甘いかも知れないが、役者が、必死に動きだけで観客に何かを伝えようとしている、という満足感なのかも知れない。 一所懸命やってくれてる感、というのかな。
それとこれが一番大きい理由だと思うが、ぼくは「運動神経のいい人(たくさん動ける人)に無条件に弱い」(爆) 仮面ライダーしかり(?)、ジャッキー・チェンしかり、古今東西の優れた舞踊家(ジャニ含む)しかり。
腹筋ちゃん以外の役者で、ぼくが知っていたのは元ジェンヌのマユさん(大峯麻友。当たり前にヒロイン役だったんでびっくり←失礼なヤツ! 唄もあった。サービスか?)と、明樂哲典さん(この方も、運動神経ダンチ!もちろん芝居もいいんだが)ぐらいだったが、みなさんそれぞれに個性があり、滑舌も良く(説明ゼリフが多いから、これ重要)、今回のお話の世界観も好きな感じだったので、大変満足な芝居でした。
・・・一番の不満は、客の入り(き、禁句!)
宣伝も足りんかったんじゃない? だって、ぼく一週間前に偶然『ぴあ』立ち読みして知ったんだよ、この公演(それで、当日ですんなり入れたってのも、ちと哀しい)
結論として、本当に旨い魚は、刺身が一番だってことか。←例えがもりんだな(笑)
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