舐めた
2010年09月10日(金)
携帯でポチポチ打った昨日のネタの続き。SS未満。 文体が全然違うぞ。
「ゾロ、ゾ〜ロ、お〜きろ〜」 「っっっっ!!!」 男部屋の床に大の字になって寝こけていたゾロの股間を大変な衝撃が襲った。寝汚い男が一瞬で目覚める。 股間を抑えて悶絶するゾロの頭らへんにしゃがみ込んで、ニコニコとお兄ちゃんスマイルを浮かべているのはエース。しかしやることはえげつない。人を起こすのに、ケツの穴を靴先でグリグリする必要があるだろうか。ケツはかなり人間の急所である。散々鍛えているゾロだが、トレーニングのしようが無い場所もある。 「おはよ、メシだってよ」 「……テメェなあ」 背中を丸めてエースを睨みつけるゾロに、にっこりと爽やかな笑顔を返して立ち上がる。 「早くな、サンジがキレるぜ」 そう言い残して去りかけたエースの背中に、ゾロは思わず声をかけていた。 「おい」 「ん?」 ハシゴに手をかけた所で振り向いたエースは、何やら言いよどんでいるゾロに向かってかくりと首をかしげる。コックがよくやるポーズだ。だけど、そんな時のコックがまるで子供のように見えるのに対し、この男がやると、まるで兄貴が弟を甘やかすような仕草に見えるから不思議だ。 「昨日…部屋に戻らなかったようだが…」 ようだがもクソも、実際いなかったのだ。エースは男部屋に行くと言ったはずなのに、男共が部屋に引き上げた時に、二人の姿はなかった。ほとんど潰れたルフィとウソップ、完全に夢の中だったチョッパーは気付かなかったかもしれないが。思わずエースのあのセリフを思い出し、珍しい事になかなか寝付けなかったゾロだった。 「ああ、ちょっとな」 「…………………な……舐めたのか……?」 うっかりどもってしまったゾロに、エースは「ああ」と天然なのかポーズなのかわからない暢気な声を上げる。 「さすがにひと舐めじゃ無理だったな」 「……てことは?」 ごくりと喉を鳴らすゾロに、エースはにやんとエロい笑みを浮かべて言った。 「ふた舐めだった」 早く来いよ〜と言い残して去って行くエース。残されたゾロは、前屈みの姿勢で床に撃沈した。
しばらくの後、ラウンジでは、なかなか現れないゾロに業を煮やしたサンジがキレかかるのを、エースが「まあまあ、しばらくそっとしといてやれよ」と宥めていた。なんだかヨタヨタしているサンジが、エースの言葉にころりと機嫌を直して素直に頷くのを見て、男共はアラバスタに雨が降るかもしれないと驚愕し、女二人は意味ありげな視線を交わし合うのだった。
白ひげ海賊団の皆さんは、寝汚いエースを起こすのに、毎回思い切りケツ蹴ったり、朝立ちちんこを踏みにじったり、睾丸に電気あんまかけたりしてました。愛情たっぷりに。主にマルコが。 そんな大変な思いをほぼ毎日の様にしていたエースのちんこは相当鍛えられ……はいいんですが、そんな痛みを知っている彼的には、ゾロの事は優しく起こしてやったつもり(白ひげ海賊団比)。愛情ね、お兄ちゃんの。
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