皆様お久しぶりです。 10日間ほど実家に帰省しておりました。
姪が生まれると言うことでカメラ片手に出かけていきました。 実は、生まれる前日に新たに一眼レフを一台入手していました ので、「試運転を兼ねて」なんて・・・不謹慎極まりありません。
それにしても、予定日に産まれてくるなんて、律儀な子供です。
病院の近くの喫茶店で父親(オレのね)と待ち合わせ。 「おじいいちゃんだなぁ」なんて冷やかすが、父親は心ココにあらず。
私のコーヒーが来るや否や、「早く飲め!行くぞ!生まれてしまうだろ!!」
・・・だってサ。
350キロの道のりを3時間掛けずにでやってきた息子に、ソレはナイだろう。 (実は、私もワクワクして、かっ飛ばさずにはいられなかった)
しかし、そんな呑気な気分は病院に到着して、一瞬で吹き飛ぶ。
病室に入る前から、うめき声が聞こえる。 まさか、それが妹の物だとは思いもしなかった。
病室に入る。
そこはトンでもナイ空間だった。
陣痛にうめき苦しむ妹と、手を握り不安そうに声を掛ける夫。 腰をさする母親と狭い病室をウロウロする父。
初めは病室で写真撮りまくろうと思っていたが、その光景に唖然とする。
今まで、一度も、こういった現場に立ち会うことは無かったので、 正直、ちょっとショックだった。
実際、写真のことなんて忘れていたし、ただ呆然と眺めるしかなかった。 声を掛けることも出来ず、ただ震える手を見つめ苦笑するしかなかった。
なんとか2回ほどシャッターを切ったが、ピンボケだった。
手が震えてたからね。 フラッシュ焚ける状況じゃ無かったし・・・
昼過ぎからこの状態だそうです。 私が到着したのが9時半ごろでしたから、たまったものではナイでしょう。
しかし、私に何が出来るワケでもなく、祈るしかありませんでした。
せめて、分娩室(?)に入ってくれれば、多少安心できるのですが、 先に入った人がナカナカ生まれないらしく、入れません。
こんなトコロが渋滞するのか・・・
それでも、やっと分娩室に入った。
入ったトキには、「スグにでも生まれるのではないか」と思ったが なかなか生まれなかった。
分娩室に入ってからは、我々も安心したのか、落ち着いてきた。 そりゃ、そうだ。プロが付いているのだから心配はない。
皆で雑談をしながら待った。
1時間半程度経った頃に動きがあった。 ダンナが分娩室に呼ばれる。
しばらくして、”生まれた”との声が聞こえる。
しかし、泣き声が聞こえない。 壁の向こうの状況を知りたくて、聞き耳を立てる。 なんとなく緊張してくる。
しばらくして泣き声が聞こえた。
ナゼか父と母がピースサイン。 満面の笑みとは、このことか。
分娩室の外にランプがあって、男と女を知らせてくれる。 親切心からなんだろうけど、コレってどうなんだろうか?
ランプの点灯に一喜一憂するのは免許試験のとき以来だ。
ダンナが分娩室から出てくる。 感動のあまり泣いている。
なんとも言えない雰囲気だ。
隙間から生まれた子供を覗き見てシャッターを切る。
しばらくして看護婦(?)の手に抱かれて子供と対面する。
事前に聞いていたが、デカイい。 先に生まれていた他の子供と比べても、1回り以上デカイ。
よくもまあ、あんなデカイもんが腹の中に入ってたモンだ。 なんとなく自分のお腹を眺めてしまった。
眺めてもしょうがないのですが・・・
へんなトコロに感心してしまった。
新生児室の子供をパシャパシャ撮影していると、アッと言う間にフィルムが2本終わる。 しかし、フラッシュが焚けないのでカメラのオートフォーカスが「あきませんゼ」と 悲鳴を上げている、なんとか設定をごまかしてシャッターを切るものの、シャッター スピードが上げられずブレる。
こんな時は短焦点の高速レンズが欲しい。 AF機とショートズームの組み合わせを悔やむ。
処置が終わり、分娩室の妹に会いに行く。 さすがに疲れ切った様子。
「次回はいつだ」と聞いたら。
「今それを聞くか」と返してきた。
大丈夫そうだ。(笑)
その日は、何をしたわけでもないのに、疲れた。 心地よく眠れるかと思ったが、興奮していて寝られなかった。
妹が母親になった事実を目の当たりにした。 実際に生まれた姪の姿を見て声を聞いた。
何度も経験しているヒトには何でもないコトかも知れない。 しかし、私にはどれも初めての経験で衝撃的だった。
母になった妹と、現在の自分を対比して考え込んだ部分もあったが 現在の自分の状況だからこそ、ココに立ち会うことが出来たのだと 思うと、それはそれで良かったのではないかと思った。
初めて、自分の今の状況を”良かった”と思えた。
明日以降の日記は、引き続き”姪”の話が続きます。
だってカワイイんだよー。 デレデレデレデレ・・・・
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