映画「プルーフ・オブ・マイ・ライフ」の原題はシンプルにProofである。どうして意味のないカタカナ英語を加えるのかなぁ!?>>配給会社のスタッフ
まあ、それは別にしてこれは傑作である。評価はB+。アカデミー作品賞を受賞した「恋に落ちたシェイクスピア」は良かったけれど、その後にジョン・マッデン監督が撮った「コレリ大佐のマンドリン」は救いようのない駄作だった。見所はペネロペ・クルスのヌードだけとは実に情けない。しかし今回、マッデンは完全に復調した。
数学者を主人公としているという意味では「ビューティフル・マインド」や「博士の愛した数式」を彷彿とさせるけれど、そこに父と娘の葛藤を盛り込んだのが味噌。どちらもオスカー俳優であるグイネス・パルトローとアンソニー・ホプキンスの見事な演技で、まるで舞台を見ているかのような(原作は戯曲である)白熱した醍醐味があった。しかしだからといって映像的な見所もちゃんとあり、堂々たる映画になっているのは高く評価したい。
ただ、スティーブン・ウォーベックの短い旋律を反復するミニマル・ミュージックの手法で書かれた音楽は、明らかに「ビューティフル・マインド」でジェームズ・ホーナーが採った方法論のパクリであり、これはいただけない。
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