2001年03月05日(月) |
全米大ヒットの中国映画 |
先週の全米興行成績ランキングで中国映画「グリーン・デスティニー」が 5位に留まった。これは凄いことである。字幕付きの外国映画としては 「ライフ・イズ・ビューティフル」がうち立てた記録を塗り替えて ヒット街道驀進中だ。 アメリカ人には字幕で映画を楽しむという文化はないそうだ。 移民の国、人種の坩堝で文盲率も日本に比べはるかに高いのだから 当然のことだろう(アメリカの文盲率は少なく見積もっても10%以上、 30%弱という説もある。日本は0.5%)。そういう訳で今までは、字幕の 映画を観るのは一部の知識人に限られていた。 だから「グリーン・デスティニー」の大ヒットは異例の事態であり、 さらにアカデミー賞に10部門もノミネートされたのだからこれは ただ事ではない。勿論外国語映画としては史上最多である。 一方日本では、昨年秋に公開されたがそれほどヒットもせず、 評論家の評価も高くないのだからこの両国の温度差は興味深い。 恐らく欧米人は、この映画の持つ東洋的神秘性、エキゾチズムに 魅了されたのではなかろうか?日本人には最早当たり前となった カンフーも彼らには新鮮に映ったのかも知れない。 僕自身はこの映画を非常に愉しんだ。ワイヤー・アクションも 究極のレベルに達し、そのしなやかな動きは驚異的だし、 なんてったってチャン・ツィイーが可愛い(^^)。 「美少女格闘もの」の最高傑作だということを認めるのにやぶさかでは ないのだが、それにしても米国での評判は過大評価というものだろう(^^;。 監督のアン・リーもあの名作、「いつか晴れた日に」でアカデミー 監督賞にノミネートされず、今回は有力候補というのだから それは本末転倒というものだろう(笑)。
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