痛かった出来事。 |
友だちから借りたマンガを読みながら、ずっと泣いていた。
成績が良かった頃、周りから敬遠されたくなくてすごく気を使ってた。
友だちから、『頭が良くていいよね。』とか『すごいね。』とか言われる。
もちろん、ココロからそう思って言ってくれる人もいる。
でも、大抵はそうじゃなかった。
その言葉を言われることで、その人とはどんどん距離が出来ていく。
私たちとは違うからね〜ってあからさまに言われた事もある。
それが嫌で、明るく振る舞った。
『面白い人』だって思われたくて、冗談ばかり言ってた。
そうしていないと、気取っているとか偉そうにしていると思われて、
自分の全く知らないところで、ロクに付き合った事も無い人に、
影で悪口を言われてしまう。
確かに明るい自分もいる。
でも、これは人間関係を円滑にするために私が自分で作りあげた人格だった。
私の内側には、暗くて人見知りで不器用な自分がいる。
しかしそれを隠すことばかり考えていた。
どんなに辛い事があっても、悲しい時でも、
人前ではいつも明るく振る舞っていた。
焦ったり慌てたりしても、それを悟られまいと必死だった。
気が付くと、ものすごくポーカーファイスになっていた。
ココロの中ではいくら動揺していても、顔には出さない。
ハズすということが出来ない。
それが習慣になってしまっていた。
人間関係すべて苦もなく楽にやっている、周りからはそんな風に思われていた。
でも、ほんとはいっぱいいっぱいだった。
色んな事を思い悩んで、拒食症になったり不潔恐怖症になったりしていた。
借りたマンガの主人公のそんな不器用さが痛いほど伝わってきた。
外での、ヨロイをかぶった自分。
しっかりしている、何でも出来ると思われて、
そしてその周りの期待通りになろうとして頑張ってしまっている自分。
気を抜ける所は自分の家だけ、一人になったときだけ。
家族の前でも彼氏の前でさえも、期待される自分を演じてしまって疲れている。
読みながら、辛かった自分、敬遠されて寂しかった自分、
受け入れて欲しくて頑張っていた自分を思い出していた。
主人公は、私とは比べ物にならないくらい優秀で、容姿端麗。
社会人になってからもずっと仮面をかぶりつづけている。
本来の自分の気持ちや意図とは違う形で人から誤解されてしまう。
マンガの中の人とはいえ、辛さがひしひしと伝わってきた。
様々な思い出が蘇ってきて、読み終わって布団に入ってからも涙は止まらず、
最後は泣き疲れて眠ってしまった感じだった。
PDが発症した頃は高校生だった。
家でじっとしていてもいきなり発作に襲われたり、
通学の電車、バスでも毎回のように発作を起こし。
1年間で40日以上欠席、それ以上の遅刻。
成績は落ちていった。
でも、そこから私はとても楽になった。
もう肩肘張らなくていい、周りに気を使わなくてもいい。
この方がいいや〜って思った。
私の仮面は、この時期に少しだけど薄くなった。
まだまだ取り去りたい部分はたくさんあるけれど。
PDは、私に『力を抜きなさい。』と言ってくれた。
出来ないことを頑張りすぎる必要は無いと教えてくれた。
PDになると、いくらやりたいと思っていても出来ないことが出てくる。
頑張りたくても頑張れない状況がいっぱいある。
でも、それでいいって事なんだ。
出来ることを出来る範囲で楽しみながらやっていく。
ココロにも身体にも無理の無い形で。
それが一番幸せなことなんだ。
だらだらしてたり、めんどくさかったり。
それでいいんだ。
愛すべきダメ人間でいたいと思う。
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2003年09月20日(土)
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