そよ日暮らし の そよふぉとノート
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2005年03月31日(木) |
【題詠マラソン2005】参加作品 34〜40 & 過去ログ【30】より |
034:背中
逆光が押し寄せて来てもうなにも物語らないあなたの背中
035:禁
禁漁の湖水に放つサクラマス 正義感とは似て非なるもの
036:探偵
探偵に尾行されてることにしてプロムナードをひらひらと行く
037:汗
汗かきのつららが告げるここからは春ここからはとめどなく春
038:横浜
思ひ出はためつすがめつ高められ五百六十三の横浜
039:紫
うらおもて夜のしじまをつかさどる感度の高いうすい紫
040:おとうと
この冬のたぶんさいごのユキダルマあしたおとうとつくってあげる
以上、斉藤そよ作。
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・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 過去ログ【30】より。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
[5970] 058:剣 謎彦 2005年03月12日 (土) 00時29分 白刃にいどみかからむ心地して剣橋(ケムブリジ)とぞ訳しいだせる http://vita.ciao.jp/hiyaku/article/kanji.html
一読しても、わたしには意味のつかめないものではありましたが、 このリズム感に捉えられてしまったのでした。
「・・・ケムブリジとぞ訳しいだせる(!)」
小気味よいです。 クセになります。
そして。既に完走されている謎彦さんの100首をみると、 どの歌もすべて、一首ごとに関係サイトへのリンクが成されているのでした。 とても親切な試みなのです。楽しませていただきました。
100首全てを読ませていただき、 特別にいちばん好きだったものは、こちらでした。↓
[4839] 026:蜘蛛 謎彦 2005年03月09日 (水) 00時15分 もう二度とあへぬふたりの右の手にはりつく蜘蛛の糸のきれはし http://www.commakagi.ne.jp/tosyokan/kannsou-hiroe.htm
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[5917] 032:乾電池 鈴木貴彰 2005年03月11日 (金) 22時23分 乾電池を握りしめてた 駆けぬけた夏のひかりが消えないように
[5918] 033:魚 鈴木貴彰 2005年03月11日 (金) 22時23分 ワタルからは来ない賀状をしたためる そら飛ぶ魚の噂を添えて
とてもきれいな、そして淋しい二首でした。
十首ごと、タイトルを持つ連作として詠まれたものということでしたが、 わたしには、こんなふうなひとつひとつの一行の 三十一文字の物語だけで充分でした。
(充分でした)という言い方が失礼にならないと良いのですが・・・
「ワタルからは来ない賀状・・・」と読むだけで、 なんとなく、来ない理由がわかったような気になったので。
というわけで、とても好きな二首なのでした。
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[5878] 005:サラダ 飛永京 2005年03月11日 (金) 21時02分 睡蓮を風邪ひきさんの枕辺に 切り子のサラダボウルに浮かべ
なんども、繰り返して読んでみて、 読むたびにそのお部屋のイメージが細かなところまでみえてきました。
とてもとても好きでした。
重い病ではなくて、「風邪ひきさん」な軽い感じが嬉しくて。
次に誰かが風邪ひきさんになるまでに 睡蓮と、切り子のサラダボールを用意したいと思うのでした。
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飛永さんのお歌、他のログからも検索させていただきました。 今すぐに真似して詠んでみたくなるような、楽しいお歌にも出逢えました。 とても好きです。↓
[9779] 021:うたた寝 飛永京 2005年03月27日 (日) 20時46分 くれぐれもご注意召されうたた寝の猫柳には気づかれぬよう
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そして。飛永京さんと言へば・・・ 昨年の[題詠マラソン2004]での出走歌が忘れられません。
少しだけ空をすくって飲んでみる百の嘘つくことの始めに (飛永京さん)
はじめてのマラソン出走を前に、どきどきしていたわたしにとって とてもとてもインパクトのつよい一首でした。 昨年、走りながらも、わたしのなかにずーっと在りつづけたお歌でした。
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[5853] 020:楽 今泉洋子 2005年03月11日 (金) 19時09分 わたくしは何の獣(けだもの)春の夜に鳥獣戯画をひとり楽しむ
[5807] 006:時(再投稿) 吉田貴美子 2005年03月11日 (金) 17時24分 未来から遡り来るわたくしとすれ違うらん逢魔が時は
とても気になる二首でした。
ながれるような美しい旋律に惹かれます。
そしてなにより、作者さんが過ごされているそんな時間の 濃度なんかが気になるのです。
だいすきでした。
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[5847] 028:母 あきひろ 2005年03月11日 (金) 18時12分 遺影見て母の言葉が胸をつく正直にして元気であれよ
なんとなくつぶやいたものがたまたま短歌のリズムになっていました・・・ というような、こんなお歌は、やはりとても好きです。 (自作をつくるときには、いつもひじょぅに迷う部分なのですが。)
「正直にして元気であれよ」
日本語って温かなものですねぇ。ほんとぅに。
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ではまた。ねます。おやすみなさぃ。
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