東京の片隅から
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「真田丸」が完結した。あまり熱心な視聴者じゃない私の感想。ちなみに伏線を読むのは苦手です。 ・全体のテーマとしては「父を超えられなかった息子たちの物語」なのかなと。最初の武田勝頼から始まって、最終的には信繁(幸村)も秀頼もそう。加勢しに来た秀忠の小物感もそう。 ・脚本の拙さを役者で補った印象も強い。堺雅人は達者ですが、それ以外も脇に良い役者を揃えてその存在感で乗り切ったなぁと。 ・ただ、最終回のように見せ所が畳みかける回は問題ないのだけど、そうでない回だと散漫というかバラバラな感じがある。これは舞台出身者の限界かなぁ。映画でも感じたけど、三谷氏はモブを動かせないのと、喋らず語らせることが苦手。場に確実に絡む(台詞がある)人間しか出てこないから、場の密度というか重力が軽い気がする。モブ、大事なんですけどねぇ。 ・その場に関係する人間しか出てこないので、視聴者にとってはわかりやすいんだけど、画面の向こうの人間関係はかえってわかりにくいかもしれない。それが「信繁の視点」としてわざと視野を狭く描いた、ならすごいんだけど、おそらくそうじゃないんだろうなぁと。 ・ただ、これは視聴者側の問題でもある。テレビドラマで時代劇が流れなくなった現在、時代劇の基本様式が通用しなくなっているのではないか。良くも悪くも現代劇と一緒にフラットに見られるようになっているため、時代劇にありがちな「実際にはあり得ないけどこうやったらカッコイイよね」的な虚構性が許容されなくなっているのではないか。それに伴い時代考証などに必要以上の作り込みを余儀なくされつつ、かつ、共通認識を持たない視聴者向けに話の内容は希釈される、そういう傾向があるのではないかなと思う。 ・ツイッターなどでの呟きを見る限り、日本史に詳しい人と、そうでない人の差が極端。詳しい人は重箱の隅を突き、全く知識のない人は義務教育段階でも日本史の授業全部寝ていたのではないかという浅学ぶり(だからこそ恥を恐れずつぶやけるのだろうが) ・あと女性を書くのが下手(苦笑)サンシャインボーイズも男性ばかりだったっけ。 ・信繁、アジテーターとしては一級なのかもしれないけど投げっぱなしだなぁと。大阪城の最後のシーンとか、すごく残酷。良いフォロー役がいなかったことが彼の敗因か。伊達政宗にせよ上杉景勝にせよ、生き残る側には必ず名参謀がいるわけです。 ・巷で話題になった「ナレ死」、情報に即時性がない時代の表現方法としては見ていないことは書かないという割り切りはある意味ありだなぁと。 ・なによりも遅筆で有名な三谷氏がよく1年間脚本を落とさなかったなぁといろいろ感慨深いです。(そこ?)
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