東京の片隅から
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| 2016年05月17日(火) |
伊藤若冲展・奥村土牛展 |
休みを取って伊藤若冲展と奥村土牛展をハシゴしてきた。
伊藤若冲は、会期が1カ月だけ、夜間開催は金曜の晩のみ、東京のみ開催、代表作勢揃い、絵がカラフル、画題がわかりやすい(花鳥画が多い)、テレビ局がこぞって特集番組作成、特にNHKでの嵐・大野くん起用、招待券が大量に出回った?という、混む理由しかない状況。 そのうえ、連日の混雑状況、特に連休後の平日でも日中での待ち時間200分超え(連休中の方が空いていた)という異常事態。画題がわかりやすいから子どもに見せたいなと思っていたのだけど、この混雑では無理。 子連れで出かけるのはあきらめる。
自分も10年前に一回見たし、といったんは諦めかけたのだが、もはや勢いだけで参入。
雨の中レインコート&レインブーツ装備で8時40分くらいに並び始め、前後のおばさまたちとおしゃべり&飴ちゃん交換しながら10時半くらいに美術館内に入る。そこから実際の入場までには+30分、もっともそのうち10分は長い傘を傘立てに入れる&ロッカーに荷物を入れるという自爆でのプラス時間。 確か11時前には入場。
10年前の展覧会でも見た作品は軽めに、1列目にこだわらず鑑賞。むしろ10年前よりも単眼鏡装備でガラスに張り付く人は少なかったかもしれない。 ただ、美術展に慣れておらず、作品に張り付いてしまい足が止まる人が多い印象。スタッフにも余裕がなく客をさばききれない。客も係員の説明を聞いていない。(イヤホンガイドがすべての作品に対応していると思い込んで苦情を言っている人も)ただ、人の流れが悪いのは、東京都美術館の展示スペース上の制約も大きいかなぁとは思う。国立博物館平成館の建物の作りのシンプルさに比べると動線が不利だな、と。
ただ、人の混乱はともあれ、作品の美しさは事実。 彩色花鳥画のカラフルさ、細密さは言うまでもなく、水墨画もすごいし(にじむ和紙にあの白筋どうやって残すんだ・・・)、版画のデザイン性もすごい。 カタログを買おうかとも迷ったけど、カタログではあのすごさは体感できないんだよね。絵の巧さはわかるんだけど。なので、見送り。 絵はがきだけ購入。
12時過ぎに出てきたら260分待ちになってた(驚愕) 館内に臨時救護所(休憩所)があるあたり、晴れていたら何が起こるかが察せられ・・・
鳥獣戯画展などでも体験したが、ここ数年の展覧会の混雑状況を鑑みるに、そろそろ時間指定入場制などの導入を検討すべきなのではないかなぁと。 美術館にもある程度の採算性が求められているこのご時世、確実に動員が見込める有名どころの単独展に開催が偏るのは容易に想像されるわけで、混むのは容易に想像できる。 借り物で展覧会をする時点、しかも剥離や褪色に気を遣わなければならない日本画で展示条件(期間など)に制約があるのは仕方ないから、追加料金で時間指定券を発売するとか、そもそも重文国宝が出る展覧会はチケット代を高くするとか、招待券の総発行枚数を制限するとか、何らかの対策は取るべきじゃないかな、と。 変な話、ここまで美術展に人が集中するのは、団塊世代の足腰が達者な今後10年くらいまでの期間限定現象なのではないかな、とは思っていますが。
それでも伊藤若冲展が思ったよりも早く見られたので、やはり会期末の奥村土牛展を見に山種美術館へ。九段にあると思い込んでいたら、ずいぶん前に広尾に移転したのね。 山種は結構好きで、兜町の頃から何度も行っている。 兜町時代の、まるっきり証券会社ビルの入口で高校生がガードマンに挨拶され、ドキドキしながらエレベーターのボタンを押す、という体験も捨てがたかった(笑・ただ兜町は土日はお店がどこもやっていないのでお昼ご飯に苦労した記憶が。だいたいは東京駅まで出て八重洲の地下でマクドナルドというパターンだった)
所蔵品による展覧会とはいえ、代表作はほぼ網羅されているので、点数は少なめながら見たい作品は見られたかな。 結構切手になっている作品が多いので、(「醍醐」とか)あれもこれもどこかで見たことがあるわけだけど、やはり生で見るのは違う。 で、午前中に江戸時代の伊藤若冲を見たので、やはり明治維新の前と後でずいぶん絵が変わるのだなぁという印象を受けた。 要するに、西洋画(特に印象派)を見たか否か、なのだが。 面のとらえ方、輪郭線に対する意識、画面構成等、奥村土牛の作品にはやはり西洋画の影響があるのだなぁ。(実際、セザンヌの影響を受けたらしい)
そういう意味で一日で両方見たのは面白かった。疲れたけど。 足も疲れたけど、目から入る情報を脳が処理しきれなくて、頭が死んだ(苦笑)
ちょっと時間が余ったので、恵比寿のアトレで服を見る。どうしてもシャツに目が行ってしまうのだが、アイロンの手間とかを考えるとカットソーがいいのかな。何枚か手にとっては見たものの、購入には至らず。
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