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■■ 愛とは
2003年02月23日(日)
多忙を理由に、すっかり日記おさぼりなのだけど、あまり間を空けたくないので少しアップデートしよう。と思った。
日曜日は親戚の叔父さんの息子のコンサートだった。学生の演奏会と言っても、サントリーホールでの演奏だし、海外公演などを含めて活動範囲も広そうなのでそれなりに楽しめそうだと思い、従姉の今日子ちゃんを誘って聴きに行った。きっと、聴衆は友達や家族ばかりなのだろうね、と話していたら、案の定演奏者の友人と思われる大学生らしき若者たちとその父兄と思われるおじさん、おばさんが殆どだった。演目は、リストの交響詩「マゼッパ」、シベリウスの交響曲第5番変ホ長調op.82、そしてベルリオーズの幻想交響曲。前半はアルファ波でまくり右脳活性化のため少し気を失ったけれども、ベルリオーズの幻想交響曲は大迫力だった。オペラではないのだが、楽章が一連のストーリーのワンシーンになっていて、そのストーリーを理解してから聴くと非常に臨場感がある。ストーリーがとても衝撃的だったので、簡単に紹介しておくと:
主人公(ベルリオーズ自身がモデル)が恋に絶望して阿片自殺を計ったが死にきれず、彼の見る一連の幻想が各楽章になっている。
第1楽章 夢と情熱: 主人公の心理描写。憂愁、憧憬、熱情、諦観。
第2楽章 舞踏会: 主人公は、舞踏会で愛人の姿を垣間見る。
第3楽章 野の風景: 主人公は、野原で心の平安を得ているが、愛人を想い出し、その不実を疑って心乱される。遠雷。日没。
第4楽章 断頭台への行進:(主人公は、愛人を殺してしまった。)彼は断頭台に曳かれて行く。群集の熱狂。ギロチンの刃が落ちる直前、愛人の姿を想い出す。
第5楽章 ワルプルギスの夜の夢: 主人公は地獄に落ちた。地獄の怪物どもの呼び交わす声。彼の愛人が現われるが、下品な娼婦になり果てている。弔鐘が鳴り、彼の葬儀が始まる。地獄のロンド。
死にたくなるほど、そして殺したくなるほどの愛とは、いったいどんな感情なのか。愛とは、もっと穏やかなものであるはず。なんだかこれでは精神病のようではないか。ベルリオーズがとてもかわいそうになったけれども、この病気にかかってしまったら、それはもうどうにもならないのだ。
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