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■「時の旅人クレア / アウトランダー (1)-(3)」の背景
第二次世界大戦後の1945年、夫と共にスコットランドを訪れたクレア。
しかし、ストーンサークルの不思議な力で、
1743年のスコットランドに運ばれてしまう。
何とか、元の世界へ戻ろうとするクレアだが、
若き戦士ジェイミー出会い、お互いの身を守るために、
二人は結婚することになります。
当時のスコットランドは、1707年にイングランド(アン女王の治世下)と
合体し、連合王国の一部となったばかりで、複雑で不穏な時代。
スコットランドのクラン(氏族)の一部はスチュワート家を支持して
ジャコバイトと呼ばれ、イングランドに敵対していました。
物語の随所に、ボニー・プリンス・チャーリー(チャールズ・エドワード・
スチュワート;名誉革命で追放されたジェームズ2世/スコットランドでは
7世の孫)の名や、ジャコバイトだの、フォート・ウィリアムだのと、
ロマンスそっちのけで出てくる、スコットランドの歴史に、
興味をそそられたり、時に閉口したり。
この小説には、ヒストリカル・ロマンス、あるいは、
重厚な歴史小説の側面もありました。
イングランド軍と敵対し、執拗に追われるジェイミーと
行動を共にするクレアも数々の危険に見舞われます。
逃避行の中で、結婚し、二人の愛が深まっていくロマンスと、
残忍無比なイングランド軍大尉ランダルとジェイミーの対決がこの
「アウトランダー」編の山場。
(特に、ジェイミーが拷問を受けるシーンの残虐非道さは、
克明に描かれ、読んでいて気分が悪くなるほどでした。)
何はともあれ、スコットランド戦士ジェイミーのように、
ワイルドで骨太で、魅力的なロマンス小説であることには間違いありません。
■壮大な大河ドラマ、“Outlander”シリーズ
時は18世紀のスコットランド。
ストーンサークルの不思議な力で、
200年の時を遡ってしまったヒロイン・クレア。
クレアはそこで、若き戦士ジェイミーと運命の出会いをする。
壮大な物語はここから始まります。
クレアとジェイミーの物語は、ただ、ロマンティックなだけではありません。
原書で850P、翻訳版で3冊(387P+469P+434P)と、ぎっしりと中身が
詰まっているのです。
「時の旅人クレア」3冊を読み終わったといっても、まだ、
この壮大な物語の序章にすぎないのです。
この「Outlander」シリーズは、
Outlander (850P ※本書「時の旅人クレア」)
Dragonfly in Amber(947P)
Voyager(1059P)
Drums of Autumn(1070P)
The Fiery Cross (992P ※最新作)
以上の5冊が刊行され、現在、完結巻の刊行が待たれています。
しかし。
どれも、半端ではない大長編。待ちきれない私は、「時の旅人クレア」と
一緒に、続編の「Dragonfly in Amber」を買ったのですが、たぶん、
読み終えることはできないでしょう。。。
(シィアル)
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管理者:お天気猫や
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