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ずいぶん人気になった本ではあるし、 いずれ読もうと思っていた。 旅先の古書店にずらっと並んでいたので、 そのなかで一番きれいな本を選んだ。
いまこの本を読むということは、 私にとっての必然なのだろうか?
本書は、謎と冒険めいたペルーを舞台に選び、 フィクションの形を取った、精神世界の進化論とでも いうべき内容である。 主人公のアメリカ人男性は、紀元前600年に予言されたという ペルーの「写本」の存在を知り、そこに記されたいくつかの真理、 人類が魂レベルで進化するための知恵(原語ではInsightだそうだ)を 手順を追って獲得してゆく、というストーリー。
作者は、この第一作を受け入れてくれる出版社が なかったために、自分でレーベルを作ったのだという。
私にとっての必然、と言ったのは、 日頃から親しんでいることもあって、そしてまたタイミングよく 知りえた情報なども噛み合って、本書の予言の内容が ひとつひとつ、確認しながら楽しめたことである。
なかでも、通常のニューエイジものではあまり取り上げられない 親子の間の「コントロールドラマ」(支配のための闘争)について 多くのページを割いていること。 いわゆるAC傾向からの脱却が誰にとっても必然であると。 これについては、かなり共感した。
そしてもうひとつ、S・キングの『不眠症』で描写されていた 人間のエネルギー(オーラ/エナジーフィールド)争奪合戦や 愛を与え合う行為が、この本の根幹的なアイデアだということも知った。
あえてシンクロニシティーという言葉を使えば (作者は別の言葉を使っているそうなので)、 この主人公が体験する、すべてのものがシンクロして 無限に連鎖してゆくような状況は、私たちの周囲で 時々刻々と増えていっていると思う。
それがボーダーを超えたとき、 地球や人類の魂レベルが高度な段階に上がるのだとか、 そしてそれはいつなのか、といったことが、精神世界では 取りざたされている。
結果どうなるかは見えざる意図に預けるとして、 まるで偶然のように出会ったものごとや人には、 必ず私たちへのメッセージがあり、 もとより何の意味もない出会いはない、というより、 意味がなければ両者が出会う必然もないという考え方は、 より深く人生と関わって自分を知るための 効果的手法だといえるだろう。 (マーズ)
『聖なる予言』 著者:ジェームズ・レッドフィールド / 訳:山川紘矢・山川亜希子 / 出版社:角川文庫ソフィア
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管理者:お天気猫や
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