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最近、映画に行くことが多くなりました。 「忙しい。忙しい。」と毎日がどたばた過ぎていきますが、 忙しくて疲れているときこそ、オンとオフのスイッチの切り替え、 ちょうどいい気分転換になります。
映画館での楽しみは、もちろん、大きな画面と音響を堪能すること。 あるいは、周りの人の反応をこっそり伺うこと(笑)。 それ以外には、本編を見に行ってるのだけど、 「予告編」を見ることも、映画館に行く楽しみの一つ。 そのときに見た予告編に釣られて、 また映画館に足を運ぶこともよくあります。
しかし! 時には、予告編はあんなに面白かったのに どうして、本編がこんなに面白くないのか。 あるいは。 予告編では、確かに、ロマンチックな恋愛ものだったはずなのに、 実際に見てみると、ロマンスも吹っ飛ぶコミカルなホラーだった! (↑ 実話。『ハムナプトラ』) こんな風に、いざ映画館に足を運んでみると、 予告編の印象と全然違う映画もあります。 この本では、その辺のからくりも、ちゃんと教えてくれます。
偶然でしたが、 以前にテレビで、『ノッティングヒルの恋人』の 予告編制作の裏話を紹介していたのを見たことがあります。 コメディ路線で紹介されているアメリカ版の予告編と ロマンチックなラブストーリーとして紹介されている日本編の 両方が流れて、同じ映画でも、予告編の切り口で全然別物になる。 コンセプトやターゲットによって、 予告編は、戦術的に作られるのだと初めて知って驚きました。
映画の予告編は映画に人を呼び込むための「宣伝」であり、 さらには、本編とは別物の、独立した「作品」である。 その「宣伝」であり「作品」である、 予告編制作にまつわるさまざまなエピソードや予告編制作の過程、 私たちの知らなかった予告編制作の裏側、 予告編制作にかかわる職業が紹介されています。
以前に戸田奈津子さんの『字幕の中に人生』を 読んだときもそうでしたが、 映画に関わる人たちのふだん聞くことのできない生の声は、 映画好きにとってはとても興味深く、 「もっと。もっと。」とせわしくページをめくっているうちに あっという間に読み終わってしまいます。
読み終わって、映画に関わっている著者や周囲の人の 映画への愛情はもちろん、 自分の職業への「誇り」がひしひしと伝わってきて、 こちらもポジティブな気持ちになりました。
※『フラッシュダンス』『トップガン』『ゴースト ニューヨークの幻』
『ボディガード』『ノッティングヒルの恋人』などの予告編を制作。
『KT』と『ニューヨークの恋人』が紙上予告編として、
紹介されています。
→『ニューヨークの恋人』(ノベライズ版)
楽しみにしている割には、まだ見に行ってないのですが、
この映画の紙上予告には、感激しました。
(肖像権の関係で、イラストだったのが少し残念でしたが。)
『「映画は予告篇が面白い』 著者:池ノ辺直子 / 出版社:光文社新書
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管理者:お天気猫や
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