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主人公が魔女ということもあって、以前から 読みたいと思っていた一冊。 できることなら、子どものころに出会いたかった一冊。
(余談だけど、最近シィアルと小学校の図書館で借りてた本の 話をしていて、あの頃の田舎の学校図書館に、 外国の名作児童文学が少なかった(あれば絶対読んでいるので)理由は、 個別の本をチョイスするのは大変で、全集とか世界の昔話系をセットで そろえるのは簡単だし、良くも悪くもそれが主流だったんじゃないかな、 という話になった) もっとも、たとえば同じプロイスラーの、大どろぼうホッツェンプロッツは、 ちゃんと読んでいたりするけれど。
最初のページでうれしい発見が。それは小さい魔女の年齢。 127歳といえば、私の誕生日(1月27日)の数字でもある。 主人公なのに、小さい魔女には名前がないようで、 ずっと、「小さい魔女」として通っている。
深い森の奥の家に、ものいう利口なカラスのアブラクサスと 一緒に暮らしている。ほうきに乗るのはなかなか上手。 でももちろん、小さい魔女というくらいだから、 魔女としてはかけだしの身分。
そんな若輩魔女が、年に一度の魔女のお祭り、 ブロッケン山での「ワルプルギスの夜」に出かけていったことから、 老魔女たちの怒りを買い、試練が始まる。
かなりの勉強家で、毎日6時間も呪文や魔法の練習に余念がない。 しかも、それを使っていいことばかりしようとするから、 人間だったら優等生で、 たしかに魔女としては異端なんだろう。 でも、売られたケンカはすぐに買い、 泣き寝入りをしないのは、魔女でも人間でも立派なことだ。
だから、一年がめぐってきたら、 楽しい夜のばかさわぎを夢見て、 人間の私たちも、小さい魔女と一緒に叫ぼう。
「ワルプルギスのよーる!」
(マーズ)
『小さい魔女』 著者:オトフリート・プロイスラー / 訳:大塚勇三 / 出版社:学習研究社
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管理者:お天気猫や
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