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最も怖いと思った話は ジェイコブスの「猿の手」。 6歳の時から今に到るまであの怖さを 凌ぐ文章には出会っていません。 でもそれは外国のお話。 日本のお話で一番怖いのは?
──「きびつのかま」。
児童向け怪奇アンソロジーの中で、 内容とあまり関係ないタイトルは 子供に判り易い題に差し換えてしまう出版社も、 不思議な事にこの題だけは変えていませんでした。 実際には「釜」はあんまり関係がないのに。 きっと選んだ人にとっても 「吉備津の釜」はそのタイトルを聞くだけで 寒気がするほど怖いのでしょう。 などと思いつつ『雨月物語』で検索していたら ポプラ社の本に子供向けに変更したタイトルが載っていました。 「呪われた恋占」。 ‥‥。‥‥。 あの吉備津神社の神託は恋占いなのか‥‥。
後になって読んだ児童向けの本の中にも
上田秋成作品はいくつか載っていました。
「へび女の呪い」(蛇性の婬)
「菊の花の約束」(菊花の契)
あんまり怖くないですね。
中学生になってから『雨月物語』を読んでみました。
けっこう怖いのあるじゃないですか、
「青頭巾」とか
‥‥あ、子供向きじゃないやこれは(汗)
「白峯」の魔王となった崇徳院はすごく格好良いです。
「手」も「釜」もクライマックスは 化物の姿は登場しないで「音」だけで攻めかかります。 怖いもの知らずの私の弱点は「音」かも。(ナルシア)
『雨月物語』 著者:上田秋成 / 出版社:ちくま学芸文庫
『新釈 雨月物語』 訳者:石川淳 / 出版社:ちくま文庫
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管理者:お天気猫や
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