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夢の図書館新館

お天気猫や

-- 2001年10月23日(火) --

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☆点字の絵本という発想。

隣県の町の図書館ホールへ、 講演を聞きに行ったときのこと。
町とはいえ、なかなか充実した図書館だと聞いていたので、 あちこちの書棚をめぐって、児童書などを チェックしていました。

児童書はたくさんありました。 新しい本に混じって、ながく愛読されてきたような 古い立派な布装丁の本もちらほら。

ゆったりした椅子で閲覧している大人たちも、 本を愛する人たちという印象でした。 床がカーペットで静かなのもいい感じです。 図書館の上にホールがあるっていうのは めずらしいのではないでしょうか。 講演だけでなく、映画なども上映しているそうです。

ふと見ると、 カウンターの横に、青いファイルばかりが ぎっしりと詰まった、大きな棚がありました。 点字絵本、と書いてあります。 深く考えずに手にとった私は、目から くもりが取れたような気がしました。

点字が打たれた、どこまでも白い上質の紙。 そこには、文字とおなじく点で打たれたイラストが ひかえめに添えられていたのです。

世界じゅうの昔ばなし。
児童文学。
動物図鑑。
植物図鑑。
旅の話。

そして、なんとマンガも!

子どもたちに人気のマンガも、 点字絵本になって並んでいたのでした。 これを読んだ子どもは、目の見える子たちと マンガの主人公の話ができます。 著作権のことなどもあるだろうし、なにしろ点で 描かれたイラストなので、そのものズバリではありません。

でも、それらの白い本はどれも つつましい美しさに満ちていて、つぎつぎと手にとって 飽かずながめてしまうのでした。

この白い紙が奏でる無数の美は、 この本を作ってくださっている ボランティアの方々にとって、 よろこびであり、道のりであり。

その他のよろこびと道のりは、 子どもたちのものです。(マーズ)

2000年10月23日(月) 『クリティカル進化論』

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