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ときどき、偶然か、必然か、 思いもよらぬ時に、素敵な本と出会うことがあります。 偶然と必然の関係については、映画『ハムナプトラ2』でも、 「偶然と必然の境は微妙だ。」という言葉がありました。 手に汗握りながらも、その通りと、相槌を打ったことでした。
『ヴァン・ゴッホ・カフェ』と出会ったのは、まったくの偶然でした。 でも、読み終わったときには、出会う必要のあった本だったことが、 よくわかりました。この本との出会いは必然だったのです。
ヴァン・ゴッホ・カフェは、古い劇場だった建物の片隅にあります。 そこでは、毎日すてきな魔法が、ごく、ふつうに起こっています。 だから、お客さんの誰も、大騒ぎはしません。 だって、みんな、ヴァン・ゴッホ・カフェには、 いつだって魔法があることを知っているから。 いつもキラキラした、すてきな秘密がひそんでいるから。
『ヴァン・ゴッホ・カフェ』は、 わずか100P弱の、数十分もあれば読み終わる児童書です。 でも、ページをめくるたびに、 ヴァン・ゴッホ・カフェの魔法は、 ページからあふれてきて、私の心をほぐしていきます。 読み終わって、本を閉じたときには、 ちょっと涙ぐんでしまいました。 でもそれは、悲しくてじゃなくて、 ヴァン・ゴッホ・カフェの魔法が私にも届いたからです。 あたたかくて、力強い魔法です。
きっと、ページを開く人それぞれに、 いろんな魔法が動き始めるでしょう。 ページを開きながら、どきどきと待っていればいいのです。(シィアル)
「クララはいまになにか起こる、きっと起こると思いながら、どきどき待っているのが好きでした。どきどき見まもっているのが好きでした。」(本文P49より)
『ヴァン・ゴッホ・カフェ』 著者:シンシア・ライラント / 訳者:中村妙子 / 出版社:偕成社
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管理者:お天気猫や
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