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「一年間に渡る連載中は、とうとう最後まで一通も 者からの手紙が届かず、たいへん孤独でしたが、…(略)」 と、後書きに書いているのを読んで、 心中、うるうるっとしてしまった。
本書は、『Further sight-旅のかけら-』と題し、 毎日中学生新聞に連載していた短編を 再編したもので、一篇の長さは原稿用紙3枚(なのだそうだ)。
タイトルにあるように、すべてこれ、 旅を題材にした、かつ奇想天外で不条理で おかしくもやるせないショート・ショート。 これを読んだ中学生がなぜ反応しなかったのか、それは おおいなる疑問だが、その問いに答えが 与えられることはないのだろう(=森絵都風)。 そしてまた。 眉毛犬ログがヒマラヤをめざしていたころ、 このわたしがヒマラヤの映画を見るために お茶を飲んでいたことは、旅のシンクロでもあった(=森絵都風)。
ところで、気になったことがあった。 砂漠で遭難する真面目な少年の旅を描いた 「究極の選択」を最初にもってきたのは、 なぜなのだろう。 わたしと同じように、このストーリーに、 すべての始まりを感じる作者の意図なのだろうか。(マーズ)
『ショート・トリップ』 著者:森 絵都/ 出版社:理論社
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管理者:お天気猫や
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