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ミヤベさんも「お徒歩日記」でお師匠様と呼んでいた、 江戸マニアの杉浦日向子さんの、 これは珍しくお江戸ではなくて東京の漫画。 東京と言っても明治の東京を描いた画家井上安治、 彼の画に惹かれる現在の東京に住む女子大生は 淡々と時代を超えて東京そのものを懐かしみます。
私も自分が生まれた所だからとか、 思い出がいっぱいあるからとか、 そういった個人的な理由をとっぱらっても、 多くの人々が暮らして来た東京の大地に郷愁を感じるクチで。 夜道を散歩していると安治の描いた東京に出てしまいそうです。
それにしても後半の「白犬」や「鏡斎」の名作綺譚を読んでは、 無為にため息が出てしまいます。
そしてNHKでおっとり解説をしている杉浦若隠居に向けて 全国から涙を浮かべた無数のカムバックの叫びが 今日も送られているのです。(ナルシア)
『YASUJI東京』 著者:杉浦日向子 / 出版社:ちくま文庫
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管理者:お天気猫や
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