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夢の図書館新館

お天気猫や

-- 2000年10月18日(水) --

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『ステルス艦カニンガム出撃』

タイトルというのは、なかなか難しい。 確かに、タイトル通りの内容だが、 この本を買うまでに随分と時間がかかった。 書店で、平積みにされているにもかかわらず、 手に取るどころか、絶対買うことのない本として、 私の中ではインプットされていた。 「ステルス艦カニンガム出撃」と言われてもね。 だからといって、原題の 「Choosers of the Slain (屠るべき敵を選ぶ者)」と言われると ますますわけがわからなくなるし。

裏表紙のあらすじというのは、やはり必要で大切なものだ。 派手で、豪快で、スカッとするような何かはないかと、 平台の上の本のあらすじを手当たり次第読み、 数冊を買いあさってきた。 その中の1冊がこの本だった。 2006年という近未来が、舞台となっている。 フォークランド紛争よろしく、南極の利権を巡って、 アルゼンチンとアメリカの一触即発の睨み合いが始まる。 その紛争の解決を任されるのが、ステルス艦カニンガムである。 2006年になると、さらに男女同権が進むのか、 カニンガムの艦長はアマンダ・ギャレット米海軍中佐。 男の世界、海軍にも優れた女性がどんどんと進出している。 迫力ある戦闘、アマンダの活躍、 それプラス、密かやかにゆっくりとした 現在進行形のロマンスがあったりする。 そこのところポイントが高かった。 即、買いである。

『レッド・オクトーバーを追え』(トム・クランシー/文春文庫) のような世界に、 恋愛要素が入ってくるのだから、 抵抗のある人もいるかもしれないが。 でも、単なる「軍事冒険小説」なら、次は買わなかっただろう。 恋の行方も気になるからこそ、 続編「ストームドラゴン作戦」を大急ぎで買ってきたのだ。

私のように、軍事のことが全然わからなくても大丈夫。 親切にも、巻末に、軍事用語の解説一覧がついている。(シィアル)


『ステルス艦カニンガム出撃』 著者:ジェイムズ・H・コッブ / 出版社:文春文庫

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