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この本は、他の随筆集と比べると、普段着の言葉だそうだ。 普段着のせいか、いっこうに読み進まない随筆と 違いすらすらと読み進む。 すらすら読み進むが、普段着とはいえ、 視点は科学者の目で、さりげなくも鋭く、 また愛情深く、感嘆する。
猫派の私としては、所々に書かれた愛猫の話に、
いちいち頷き、凡人も科学者も猫好き(猫馬鹿)に
かわりはないなあ、なんて、親しみを覚える。
(→参考:「三毛の墓の歌」)
何気ない日常を振り返ると、その何気ない日々が
かけがえのないあれやこれやで満ちていることに気づく。
幸せという相対的な価値観を絶対的なもので測ろうとした、
あの頃は苦しかったなあ、と「柿の種」を読み終えて、
しみじみと感じた。(シィアル)
981105
『柿の種』 著者:寺田寅彦 / 出版社:岩波文庫
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管理者:お天気猫や
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