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■■■ 街角のヒーロー
■■■ 2004年10月03日(日)
今日から始まった「夢の扉〜NEXT DOOR〜」というTV番組を見ておりました。
第一回目は「〜生かすこと・看取ること 高齢者医療の若き救世主誕生〜」というタイトルで、離島で僻地医療に従事する医師の話でした。
この先生、以前は東京の救命救急センターで最先端医療をされていたわけですが、多くの重症患者さんを助けた代わりに“ベジタブルメーカー”(植物人間製造機)とまで言われるようになった方です。
番組中、訪問診察(←緊急の往診では無く、医師が定期的に患者宅を訪れて診療を行う事)を行っている場面が映っていましたが、患者さんの生き生きとした表情の裏にはDr.に対する信頼感がにじみ出ていた気がします。
当然最初の頃は島の人たちに受け入れてもらえず、診察や清拭も断られたそうですが。。。 まさしく「もう一人のDr.コトー」といったところですね。
改めて、在宅医療の魅力(というか必要性)について考えさせられました。
■1993〜春■
そんな俺も、この業界(医事)に就いた当初は小さな町で在宅医療に重点を置いた診療所に勤務していました。
当時、医師でも看護師でもない(医療の知識を持たない新人の)事務職員にとって在宅医療とは、ある意味不可思議なものであったような気がします。
ほとんど意識の無いお婆さん。
寝たきりで、ベットとポータブルトイレの間しか移動できないお爺さん。
介護で、心身ともに疲れきっているお嫁さん。
そんな人たちを見るにつけ、本当にこの在宅医療というシステムは必要なのだろうか? なんて、内心思ったものでした。
20代の新人医事には、単なる延命医療にすら見えたんです。
後に、「疲れきったお嫁さんも、実は介護に生きがいを感じていた」という事や、「寝たきりではありながら残された人生をまっとうしようとしている方々」の一面を知るにつけ、在宅医療の大切さを身に滲みて感じるようになるわけですが。
病院勤務になって、早8年目。
日々の慌しさにかまけて、忘れかけていた事がありました。
命の終焉を決めるのは、誰にも出来ない事だけど。
人が人生の最期を迎えるとき、そのステージを決める権利があるのは自分自身なのだという事と。
医療スタッフが出来ることは、その手助けをする事だけなんだと。
生死感については、千差万別だと思うのですが。
出来れば家族に迷惑をかけない最期を迎えたいと思っているのですが。
やっぱり、逝く時は自分の家がいいなぁ。
とか。
ふと、そんな事を思いました。
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