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■■■ 大人への階段
■■■ 2003年03月02日(日)
今日は、思い出話でも。
何年前だったかなぁ〜
仮に「4〜5年前の春頃、○○温泉で」とでもしましょうか。
平日、友人夫妻とドライブを兼ねて仙台の松島という所に遊びに行った時の
話。
その日は、色々見物をしているうち夕方になってしまったんですね。
「どうせ今から急いで帰ったとしても7時、へたすると8時になっちゃうから
ゆっくり食事でもして・・・ その前に、近くの温泉にでも行くか」ということにな
りました。
運良く男風呂は先客も無く、俺達だけでゆうゆうと、のんびりと。
10分位経った頃、一人の中年男性が入ってきて3人になりました。
こんな寂れた温泉宿に平日一人って・・・あの人何者だろうねぇ・・・ヒソヒソ
なんて感じの人が、頭を洗っている俺の隣に座って(もっと他にも洗い場は
沢山あるのに) 一言、 ひとりでとまるの?
・・・
多少戸惑いつつも、「いいえ、日帰りです!!」って、きっぱりと言ってやり
ましたよ。
俺って、危機に陥りそうになった時は凄く勇気が湧いてきて、どんな相手でも
はっきりものが言える男らしい人間なんですよ。
頭洗ってて敵の表情は見えなかったけど、獲物を逃した寂しげな肉食動物
の表情をしてたにちがいありません。(ちょっとだけ怖かったけど)
あの瞬間、またひとつ”確実に”大人の階段を上ることができました。
とっても気持ちのいい、清々しいお風呂だったんですよ。
中年男性がプッシュ式の蛇口から、お湯を桶に溜めている姿を確認するま
での数十秒間は。
やっちまったか!?
「旅の恥はかき捨て」っていいますけど。
一度上った大人への階段を、強制的に下ろされたショックから立ち直るのに
ちょっとだけ時間が必要でした。
そんな思い出話です。
最近の話でも、ましてやついさっきの話を脚色したわけでもなくて。
何年か前の、思い出話。
おじさん、「ひとりでとまるの?」じゃなくって「このお湯、ひとりでに止まる
の?」って聞いた方が絶対良かったと思います。
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