安心毛布
    

2001年12月29日(土) 月末限定メル友

ゆんの会社は、20日締めなので月末〜月初にかけて集金する。総勢60名ほどの集金員さんが一軒ずつ集金して回る。
色んなお客様がいるので、精神的にタフでないと勤まらない。
同じ集金員さんでも、お客様によって相性があるらしく、ある顧客からは「〇〇さんには来て欲しくない」と言われても、別の顧客からは「〇〇さんはええ人やわぁ」と言われることもある。
直接顔を見て接するだけに、なかなか大変な仕事なのだ。

普通、ゆんたちと集金員さんたちは電話でやり取りをする。
「これこれこういう注文がありました」「はい分かりました」そこには、世間話はほとんどない。用件のみで終わり。
ある集金員さんは、いつも背後でセキセイインコの声がする。
ある集金員さんは、留守電が子どもの声で入っていて微笑ましい。
ある集金員さんは、名前は若そうなのに結構な年のようだ。
顔を見ることが滅多にない集金員さんたちを電話で推測する。向こうもきっとそうだろう。

そんな集金員さんの中で、1人だけメールを寄越す人がいる。
本業を持っていて、その上でうちの会社で配達と集金もしている。集金の際の顧客からの連絡をメールで送ってくるので月末だけ。
最初は、ゆんも不明な点だけをメールで問合せていたのだけど、それだけだとあまりにも味気ないと思って一言添えるようにした。
すると、その集金員Sさんからも簡単な挨拶が添えられるようになった。「顧客からの連絡」というタイトルのSさんからのメールが届くと月末になったんだなぁ・・・と思うようになってきた。

ところが先日、会社のPCで接続できなくなったことがあった。
ちょうど月末で、Sさんからの連絡が届く頃だ。しかも取引先からのメールも待っているところだった。
ゆんは初めてSさんに電話をした。
以前、履歴書を見ていたので41のおじさんということは知っていた。でも、メールでしか交流のなかった人に電話をするのは緊張する。
事情を話してメールが受信できないとこを伝えると、Sさんはその間に送っていた顧客からの連絡を教えてくれた。
用件がすべて終わり、普通なら「分かりました、失礼しまぁす」と電話を切ってしまうタイミングになって、妙な間が流れた。このまま切ってもいいのかな?という沈黙。
つい、お互いに笑ってしまった。月末に「寒いですね」とか「雨ですね」というだけのメールでこんなにも親近感が湧くものなのかな?(笑)

その後も、Sさんは二回ほどゆんを指名して電話をしてきた。内容はやっぱり顧客からの連絡で、ちょっとややこしい内容だ。でも、その度に世間話が弾むようになってきている。
なんか、楽しいね。

11:46 01/12/30