頑張る40代!plus

2009年10月13日(火) 孤独と焦燥(6)

バイト探しは、大学受験と同じように次から次に落とされて、数えてみたら3週間で26回落とされていた。
「照和」の翌日から、ぼくは外に出ることをやめた。
いや、外に出ることが怖くなったのだ。

こんなことは初めてだった。
電話に出るのにも、びくついている状況だった。
どんなに晴れた日でも、フィルターがかかっていて、見るもの見るものが暗く見えた。
自分の世界に閉じこもってしまい、ヘンな夢ばかり見てしまう。

昔のことを思い出してばかりいた。
高校時代の仲間達は今頃どうしているんだろう? きっと充実した青春を送っているんだろう。
彼らとぼくのどこがどう違うのだと、運命を呪ったりもした。
このままの状態で、何も出来ず一生が終わるんじゃないかと思うこともあった。
友人が遊びに来たりすることもあったが、以前のような付き合いが出来ない。
たまに行きつけの喫茶店に行ったりもしたが、「あんた暗いねぇ」などと言われ、また落ち込んでしまう。

当時の写真を見てもやはり暗い。
今でもこの時代をぼくの人生から削除したい、と思うことがある。
本当に辛い時期だった。
何もしないぼくを見て、親はいつも小言を言った。
けんかになった。
怒りは親に対してのものではなかった。
自分の運命やふがいなさに対してのものだった。
こんな状態が5月末から7月末までの2ヶ月間続いた。


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